バターの木
穀雨の初候_「葭始生/あしはじめてしょうず」この時候に「ピーカンナッツ」を頂きます。
葭始生_4月20日から4月24日
葭始生_水辺の葦が芽を出す頃です。この時期の葦の若芽を〝葦牙(あしかび)〟と呼びこの時候の季語になっています。水辺から勢いよく牙のように伸びる様が、春の芽吹きを象徴しているようです。
以前も記しましたが、天候が安定していることを〝五風十雨〟といいます。
五日に一度風が吹き、十日に一度雨が降る。
全く雨風がないのは、かえって農作物のためには良くないため、天候が安定しているとはいえません。
この時候の穀雨という名のように、穀物を成長させる有難い雨が春の雨です。
雨に降られた日は、気分的に鬱陶しいものですが、作物を健やかに成長させてくれていると思えば、多少気が晴れましょう。
ピーカンナッツ_アルツハイマー予防に
アメリカ中西部原産のクルミ科の木の実。ピーカンの木は高さ40~50m、直径2mにもなり楕円形の実ピーカンナッツをつける。30年経ったものでも1本の木から約70㎏ものピーカンナッツが収穫できる。脂肪分の多いナッツが採れることから、俗に「バターの木」と呼ばれ、ペカンヒッコリーとも呼ばれる。
【食べ方のヒント】ピーカンナッツをはじめとしたナッツ類は、ローストすることで香ばしさや風味がアップ。ほとんどのナッツ商品は、素焼きや焙煎してある。ローストしたピーカンナッツを、はちみつに漬けこむのも定番。
【保存の方法】温度と湿度に敏感なので、冷蔵庫の野菜室やチルド室が最適。 冷凍庫で保存することが可能で、1年以上新鮮さを保つこともできる。
【産地】北米アリゾナ州で大規模栽培されている。最近では震災後の岩手・陸前高田で栽培プロジェクトが行なわれている。
【旬の時期】収穫期は10月から12月。
【栄養】食物繊維とビタミンE、脂肪分を豊富に含む。脂肪分の中には、多価不飽和脂肪酸としてα-リノレン酸やリノール酸などを含む、どちらも人間の体内では合成できない必須脂肪酸。α-リノレン酸は血流の改善、リノール酸はLDLコレステロールの減少が期待できるためアンチエイジングやアルツハイマー病の予防に効果があるとされる。
以上、『旬の野菜の栄養辞典』より