キノコの王様
立冬の初候_「山茶始開/つばきはじめてひらく」この時候に「松茸/まつたけ」をいただきます。
山茶始開_11月7日から11月11日
山茶始開_山茶花の花が初めて開く頃。中国ではツバキ科の花の総称を山茶と呼ぶため候の読みは「ツバキ」となっています。
先週、11月2・3・4日の三日間、佐賀県唐津市で「唐津くんち」が開催されました。「唐津くんち」は唐津神社の秋季例大祭の事をいい、くんちとは「供日(くにち)」が九州の方言で訛ったものとも言われ、九州北部地方では秋祭りの事を「くんち」と呼ぶ地域が多くあります。諸説ありますが、お供えの日と書くことから、秋の実りを神様にお供えして五穀豊穣に感謝するお祭りであることがわかります。
唐津くんちの御神輿の渡御は江戸時代の寛文年間(1661~1673)頃に始まったと伝えられており、曳山は御神輿にお供して神様を警護する目的で造られました。現在伝わる曳山が誕生したのは氏子町の一つである刀町が赤獅子を文政2年(1819)に唐津神社へ奉納したのが始まりで、それ以後明治9年まで57年の間に15台の曳山が製作され、その内一台が明治中期に損滅し、現在14台が現存しています。〈唐津神社HP〉
松茸_がん予防に有効
松茸_キシメジ科。原産地は東アジアで、日本では古くから食べられてきた。食用キノコの中でもひときわ高い芳香と歯応えの良さが特徴。形の良さもあって〝キノコの王様〟と言われる。
【保存の方法】水気を良く拭き取ってから新聞紙に包み、さらにポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室へ。風味が落ちやすいので、なるべく早く食べること。
【選び方】軸がずんぐりしていて、乾き過ぎず鮮度があるものを。笠がつぼんだものは姿焼きに珍重されるが、味の面では中開きくらいが価格の割に香りが良く、成熟していておすすめ。
【産地】長野県、岩手県、岡山県などが主産地。
【旬の時期】10月から11月が旬。輸入物は8月から出始め9月がピーク。
【栄養】松茸の芳醇な香りの主成分は、ケイ皮酸メチルやマツタケオールと呼ばれるもので、特有の香りで食欲を刺激し、消化酵素の分泌を促すとともに、癌予防に有効とされる。カルシウムの吸収を高めるビタミンDの前駆体エルゴステロールの含有量も多い。
以上、野﨑洋光『料理上手になる食材の基本/世界文化社』より