「初恋の日」に林檎を食す
霜降の次候_「霎時施す/しぐれ ときどき ほどこす」 この時候の旬菜「林檎/りんご」をいただきます。
霎時施す_10月29日から11月2日
通り雨の時雨がパラパラと降り出す晩秋の候。
初時雨はまた山里の人々と動物の冬支度の合図でもあります。
明治二十九(1896)年10月30日島崎藤村の初詩集『若菜集』が発表されました。
その中に収められた『初恋』は特に有名な作品のひとつです。
この詩にちなんで、詩集が発表されたこの10月30日が「初恋の日」となりました。
『初恋』島崎藤村
まだあげ初めし前髪の
林檎のもとに見えしとき
前にさしたる花櫛(はなぐし)の
花ある君と思ひけり
やさしく白き手をのべて
林檎をわれにあたへしは
薄紅の秋の実に
人こひ初めしはじめなり
_初恋をついこの間のことと感じるか、遠い昔になりにけりと偲ぶか
君より貰いし林檎を食しながら、じっくり思い出に浸りましょう。
林檎/りんご_有機酸が美容と健康をバックアップ
バラ科リンゴ属。ヨーロッパで古くから果実として栽培され、日本には明治初期に伝わった。春、枝頂に微紅色の五弁花をつける。果肉は花托が発達したもので、甘酸っぱく芳香がある。甘味成分は果糖やブドウ糖などの糖分で、どちらも吸収されやすく、素早くエネルギーに代謝される。
【選び方】皮に張りと艶があり、実がよくしまっているもので、赤味が尻の部分まで回っていたら完熟のサイン
【保存方法】温度差に弱いので、ポリ袋などに入れて冷蔵庫で保存を
【旬の時期】10月中旬以降が旬
【産地】青森県、福島県、長野県、秋田県、群馬県など
【栄養】水溶性食物繊維が多く、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸などの有機酸を多く含み、カリウムも豊富
フランス料理「シエル エ ソル」
音羽創 シェフ「白菜とリンゴのサラダ」
みずみずしいリンゴと白菜を生でたっぷりといただくサラダ