〈煮切り酒について〉
煮切り酒というのは、「お酒」を煮切ったもののことです。
私は「清酒」を使い、なるべく癖のない日本酒を使うようにしています。
日本酒の最初の量の2/3くらいの量にまで煮切ります。
冷まして冷蔵庫に保管しておけば、鍋料理など色々な料理に使えます。
例えばお刺身につけるお醤油が少し濃いなという場合、お刺身よりも醤油の味が立ってしまう時などには、醤油に煮切り酒を混ぜて〝割り醤油〟として召し上がりますと、とても美味しいお刺身がいただけると思います。
また、ほうれん草のお浸しなどは、出し汁を使わずに、煮切り酒を使ってお醤油を薄めて作られると、材料のほうれん草の味がとってもよくわかります。
お出汁を煮切り酒に変えるだけで、少し違った味を表現することができます。
出汁よりも煮切り酒を使った方が、材料の味が際立った料理になると私は思っています。
日本酒を鍋に入れて煮立ってきましたら、顔をお鍋の上に近づけて香りを確認しながら、アルコール感がなくなってきたと思われましたら、煮切り酒の出来上がりです。
あまり強火で煮ますと、鍋の中に火が入ることがあって危険ですので、一度沸騰しましたら中火にして、様子を見ながら煮切るようにしてください。
冷蔵庫に保管しましたら、だいたい1週間ほどで使い切るのがよろしいんですが、余ったりしました場合には、梅干しを叩いて煮切り酒でのばして、そこに焼き海苔などで和えて食べたりするのも、大変美味しくいただけます。