ビタミンを満遍なく摂る
秋分の初候_「雷乃声収/かみなりのこえおさむ」この時候に「食用菊」を飾ります。
雷乃声収_9月22日から9月26日
雷乃声収_夕立に鳴っていた雷がならなくなる頃、鰯雲や鯖雲、うろこ雲が秋空に棚引きます。
旧暦8月15日の月は「15夜・中秋の名月」で、今年は9月17日でした。
この時期は里芋の収穫期でもありますので「芋名月」という別名があり、収穫を祝い芋がお供えされました。
—うさぎ、うさぎ、なに見て跳ねる 十五夜お月様見て跳ねる
人は、太陽に動物や人が棲む姿を想像することはありませんが、月には容易に想像してしまいます。
月の斑(まだ)ら模様は人に色々と想いを巡らせ、日本人は月の模様がウサギが杵で餅をついているように見ました。
これが日本だけかと思ったら、この模様を月兎と見る現象は中国、モンゴルやインド、果ては中米地域にもあるということです。
太陽をぼんやり眺めることはできませんが、人は月を眺め想いを巡らせます。
食用菊_美肌効果あり
食用菊_キク科キク属で、観賞用とは違い苦味が少なく、食べる花びら部分が品種改良されたもの。黄色で大輪のものと赤紫で中輪のものがあり、前者は〝阿房宮(あぼうきゅう)〟、後者は〝延命楽〟〝もってのほか〟〝かきのもと〟などと呼ばれる。シャキシャキとした歯ごたえと独特の香りが特徴である。
【選び方】花びらが落ちていないもので、花びらにハリがあり変色していないもの。
【保存方法】冷蔵庫で保存し早めに食べるか、冷凍保存する。
【旬の時期】温室栽培で通年流通するが、露地物は9月下旬から11月下旬、阿房宮は10月下旬から11月上旬までが旬。
【産地】愛知県が最も多く、山形県、青森県、新潟県など
【栄養】ビタミンA、K、B群、C、ナイアシン、葉酸などが含まれ、満遍なくビタミンを摂取できる野菜。また、野菜には珍しく抗酸化作用のあるビタミンEも含まれ、ミネラル分も含む。
以上、『旬の野菜の栄養辞典』より
料理のレシピは、髙橋有希料理長「春菊の白ごま和え」音羽創シェフ「魚のコンフィ」などを参考にしてください。