涼感たっぷりの食感を楽しむ
立秋の次候_「寒蝉鳴/ひぐらしなく」 この時候の旬菜「蓴菜/じゅんさい」をもずくと柔らかい加減酢でいただきます。
寒蝉鳴_8月12日から8月16日
この時候で有名な行事が「京都の大文字焼き、五山の送り火」です。お盆に戻った先祖の霊が、再び帰るのを送る灯火として8月16日に行われます。
羊羹の「羹」は〝あつもの〟〝肉汁〟という意味で、今でいうスープのようなものです。和菓子の羊羹は、もともと「羊の肉のあつもの」であったものが、日本の禅寺に伝わってから、その形を変えたものです。中国の古書『晋書』に「蓴羹/じゅんこう」_じゅん菜のあつもの、という記述がありますので、じゅん菜が古くから食べられていたことがわかります。生のじゅん菜は熱湯にくぐらせてから冷水にとり、色出しをしてから使用します。
じゅん菜_血糖値抑制、胃腸病予防に効く
スイレン科の水草の一種。水中に潜っている若い芽と茎の一部を摘み取って食用とする。若い葉はくるりと巻いた状態でゼリー状の粘液に包まれている。粘りが多いほど上質とされる。独特の歯ざわりと喉ごしが涼味を呼ぶ山菜として親しまれる。
【選び方】生のじゅん菜は、1番芽から3番芽まであり、若い早採りのものほど粘りが強く、風味に優れる
【保存方法】瓶詰めは陽の当たらない場所で保存する。開栓後はなるべく早く食べる
【旬の時期】初夏から真夏にかけて
【産地】秋田、青森、北海道など
【栄養】葉を包む粘液には水溶性と不水溶性の食物繊維が半々含まれる。水溶性食物繊維には血糖値や血圧の急激な上昇を抑え、コレステロールの吸収を防ぎ排出する作用も持つ
日本料理「分とく山」
野﨑洋光 料理長「じゅん菜もずく酢」
ごくごく飲める酢、酢が苦手な方もどうぞ!