「分とく山」
野﨑洋光
ごくごく飲める酢、酢が苦手な方もどうぞ!
口伝
じゅん菜もずく酢(加減酢)
加減酢を使いました「じゅん菜もずく酢」を作ります。
お店で「もずく酢」などを召し上がった際に、むせったり口の中で酸味が際立ったりして失敗されたことがあるかもしれません。
そんな失敗をしないために、今回は飲める酢を作ります。
〈加減酢を作る〉
加減酢の材料「酢、醤油、出汁」を鍋に入れます。
二杯酢(酢一杯/醤油一杯)に対して出汁(七杯から八杯)を入れると覚えてください。
ここに、カツオ節を入れてひと煮立ちさせて取り出します。
こうしますと、飲める酢となりますから、むせることもなく食欲が増します。
極端な云い方をしますと「酸っぱい素麺のつゆ」のようなものなんですけれども、この爽やかさをぜひ楽しんでください。
ここでは、すっきりとした味とするために醤油と酢だけを使います。みりんとか砂糖を入れません。
二杯酢の延長だと思ってください。
酢が嫌いだった人も、酢が好きになると思います。
ひと煮立ちしましたら、漉して冷水で冷やします。
〈もずくを漬け込む〉
加減酢ができましたら、もずくを漬け込んでおきます。
漬け込むときに「針しょうが」を一緒に入れて味をなじませます。
キュウリや葉物などの青物は、色が変わりやすいので加減酢には漬け込まないで、直前に合わせるようにしてください。
〈盛り付ける〉
今回は、もずくに「じゅん菜」を合わせます。
さらに、おろした長芋の「とろろ芋」を乗せ、さらに加減酢をかければ「じゅん菜もずく酢」の出来上がりです。
カツオ風味の飲める酢をたっぷりかけた爽やかな一品です。
加減酢は飲める酢ですから。「素麺・わかめ酢・いか素麺」のような汁と一緒に食べるような料理に適します。
また、「冷やし中華」を作るのでしたら、ここに「炒りごま」とか「ごま油」をたらせば、夏のすっきりした麺がいただけますので是非お試しください。
材料〈2人前〉
材料 |
もずく 100g/じゅんさい 適量 |
〈加減酢〉材料 |
出汁 1/2カップ/酢 大さじ1/うす口しょうゆ 大さじ1/削りがつお ひとつまみ/針しょうが 適量/大和芋(すりおろす) 大さじ2 |
作り方
① 小鍋に<A>加減酢の材料を入れて中火にかけ、ひと煮立ちしたらザルでこし、冷水で冷ます。
② 別の小鍋に湯を沸かし、ザルに入れたもずくをサッと湯通しして冷水にとり、水気をきる。同様にじゅんさいも湯通しする。
③ もずくは食べやすい長さに切り、①の加減酢に針しょうがとともに入れ、10分おく。
④ ③を器に盛り、②のじゅんさいとおろした大和芋を添える。
※加減酢のうす口しょうゆは好みで加減してもよい。濃口しょうゆでもよい。
※もずくは加減酢につけて味をなじませておく。
※色が変わりやすいじゅんさいは、食べる直前に加減酢と合わせる
【シェフのおすすめ】もずくとじゅん菜のそうめん
かつお風味の加減酢は、麺のかけつゆとしてもおすすめです。季節の食材とたっぷりの薬味をのせて、汁ごと食べれば疲れた体を癒やしてくれます。
① 加減酢を作る。小鍋に<B>加減酢の材料を入れて中火にかけ、ひと煮立ちしたらザルでこして、冷水で冷ます。
② 別の小鍋に湯を沸かし、ザルに入れたもずくをサッと湯通しして冷水にとり、水気をきる。同様にじゅんさいも湯通しする。
③ もずくは食べやすい大きさに切り、①の加減酢を適量かけて10分おく。
④ 鍋に湯を沸かし、そうめんを袋の表示時間通りにゆでる。ザルに上げて流水でもみ洗いし、氷水で冷やして水気をよくきる。
⑤ 器にそうめんを盛り、もずく、じゅんさいをのせる。加減酢をかけ、青じそ、みょうが、長ねぎ、おろししょうがを添える。
料理塾