「小薇点心」
小薇 Xiao Wei
しっとりプリプリの鶏肉と絶品自家製だれは、クセになる美味しさ
〈よだれ鷄(口水鷄)〉
口伝
ゆで鶏に黒酢やラー油をきかせた「口水汁(Kou Shui Zhi)」と呼ばれるたれを合わせた、四川の名菜。この料理を見たり香りを嗅ぐと、よだれが出るほど美味しいというのが名前の由来とされます。
鶏肉は旨味の多い骨付き肉を使用。
鶏のゆで方、冷まし方、自家製のラー油を使ったたれなど、シャウ・ウェイ流のこだわりが詰まった珠玉の一品。
鶏の旨味が染み出たゆで汁は、鍋やスープに無駄なく活用してください。
よだれが出るほど美味しい鶏
本日は「骨つきの鳥もも肉」を使ったぷりぷりとした食感の〈よだれ鷄〉を紹介したいと思います。
〈骨つきの鷄もも肉を茹でる〉「長ネギの青い部分」と「生姜の薄切り3~4枚」を鍋に入れておきます。
それから「紹興酒」も少し足します。
鍋のお湯が沸騰してきたら「骨つきの鳥もも肉」を静かに入れ、肉全体を完全に浸します。
ここから沸騰したお湯を静かにさせるために火を弱めます。
一番弱火にしてから28分茹でます。
鶏もも肉を柔らかく茹でるコツは、「お湯の温度を80度から90度の間にキープ」して、静かに浸したままにして、芯まで火が通るのを待ちます。
28分たちましたら、お鍋から「鶏もも肉」を出します。
「氷水の中に10分程度」入れて冷やします。
氷水の中に入れる目的は、鶏の皮をプリプリにするのと、肉を柔らかく、かつ肉汁を保つためです。
鍋から出してすぐ切ってしまうと、まだ芯の方が熱いので肉汁が出てしまいます。
10分経ったら取り出します。
本日は2本茹でましたので、使わない1本はラップをかけて冷蔵庫で保存します。
そのまま冷蔵庫に入れると表面が乾燥して食感が落ちてしまいますので、保存する際に表面に「ごま油」を塗ります。
ごま油を塗ると香り付けになるのと、表面に油膜ができて乾燥を防いでくれます。
保存したものを食べる際は、冷蔵庫から出して常温に戻してください。
〈鶏もも肉を切る〉まず、茹でた鶏モモ肉の骨を抜きます。
切り分けると、鶏の肉の中の部分がピンク、ローズ色になっているのが分かります。
これが白くなっていると肉が固くなっているということです。
関節の部分で肉を切り取ります。
中国では骨がついたままブツ切りにしますが、それには大きな中華包丁が必要ですので、日本のご家庭ではお肉を食べやすい大きさに切り分けてください。
鶏肉だけだと飽きてしまいますので、中国では「叩いたキュウリ」や「焼いたり、蒸した茄子」を合わせたりします。
〈盛り付け〉本日はフライパンで「焼いただけの茄子」焼きなすを、器の下に敷いて、その上に「切り分けた鶏もも肉」を並べます。
その上に〈よだれ鷄のたれ(作り方はこちら)〉をたっぷりかけます。
さらに「刻んだピーナッツ」「炒りごま」「香草(シャンツァイ)のみじん切り」をのせます。
これで〈よだれ鷄〉の完成です。
材料〈鶏もも肉2枚分〉
材料 | 骨付き鶏もも肉 2本(750g)/長ねぎ(青い部分)1本分/しょうが(皮付きの薄切り)3枚/紹興酒 大さじ2/よだれ鷄のたれ(※1)/鶏もも肉2枚分 |
〈トッピング〉材料 | バターピーナッツ(みじん切り)大さじ4/白いりごま小さじ4/香菜(ざく切り)大さじ4/揚げねぎ 適量 |
〈つけあわせ〉材料 | なすのソテー(※2)適量 |
※1_よだれ鷄のたれの作り方はこちらをご覧ください
※2_なすをフライパンで焼いただけのもの
作り方
① 深鍋に鶏肉が完全に浸る量の湯を沸かし、長ねぎ、しょうが、紹興酒を入れる。再度沸いたら鶏肉を静かに入れ、ゆで汁が80~90℃になるよう弱火に調節する。
② 28分ほどゆでたらゆで上がり。氷水にとり、そのまま10分ほど冷やす。
③ 鶏肉の水気をきり、骨を外して食べやすい大きさに切り分ける。
④ 器に〈つけ合わせ〉の〝茄子のソテー〟を盛り、その上に鶏肉を乗せ、よだれ鶏のたれをかける。ピーナッツと炒りごまをかけ、香菜と揚げねぎを乗せる。
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