〝すし〟には〈鮨〉〈鮓〉〈寿司〉の三つの漢字があります。
『字通/平凡社』を紐解けば〈鮨〉は魚+旨からなりますが、中国では「魚醤(うおびしお)、魚の塩から」を指すそうです。
また旨は氏+日から成り立ち、日は器の中にものを収めた形であり、氏は把手のある小刀の形で、旨は「器中のものを小刀で切って食べることをいい、美旨の意となる」とありますので、〈鮨〉は旨い魚の料理と解釈して構わないようです。
〈鮓〉は、中国の古書に【鮓は菹(つけもの)なり盬(しお)米を以て魚を醸(かも)して以て菹と為し、熟(ねや)して之を食らうなり】とあり、こちらはかなり具体的に記されているようです。
中国での〝すし〟の字のもともとの成り立ちは〈鮨〉〈鮓〉であり、塩と米で魚を乳酸発酵させた[熟れずし]を指していました。
「鮒ずし」「鮎ずし」「ニシンずし」といった〝熟鮨(鮓)〟が日本でも各地で作られています。
〈鮨〉〈鮓〉が日本に伝えられてから独自の調理法で[早ずし]の〝にぎり寿司/江戸前寿司〟となり、現在の主流の〈寿司〉に変化したようです。
〈寿司〉は「寿(ことほ)ぎを司(つかさど)る」食べ物ですから、節供や行事の際に食べられるめでたいものを意味します。
浅見健二料理長と髙橋有希料理長の寿司四種をご紹介いたしますので、ぜひご家庭でお試しください。
すし
鮨と鮓と寿司
ちまき寿司
浅見健二料理長「ちまき寿司」
「ちまき寿司」は、元々中国伝来のもので保存食として作られたものですが、
現在日本では5月の「端午の節句」全後に作られています。
日本料理「銀座あさみ」
浅見健二 料理長「ちまき寿司」
本格的なちまき寿司に挑戦!▲画像をクリックすると料理塾のレシピへ移動いたします
蒸し寿司
浅見健二料理長「蒸し寿司」
「シイタケ」を甘辛く炊いたものと、「鯛」の身を細かく刻んだものを「酢飯」に混ぜ込み、
蒸して温かいうちに召し上がっていただく寿司になります。
日本料理「銀座あさみ」
浅見健二 料理長「蒸し寿司」
鯛入りの酢飯やふわふわの錦糸卵が一度に味わえる、温かいお寿司
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棒寿司
髙橋有希料理長「蕪の棒寿司」
冬になりますと「蕪」は大変美味しくなります。
また、時期のものを食べることは体にも良いので是非作ってみてください。
日本料理「ヒカリヤ」
髙橋有希 料理長「蕪の棒寿司」
蕪の甘味をお楽しみください▲画像をクリックすると料理塾のレシピへ移動いたします
手まり寿司
髙橋有希料理長「手まり寿司」
熱々のご飯に寿司酢を混ぜた「寿司飯」に白ごまを和えたものを用意しました。
白ごまを混ぜることによって、香ばしい「寿司飯」ができます。
日本料理「ヒカリヤ」
髙橋有希料理長「みょうがとしし唐の手まり寿司」
おもてなしに彩り豊かな野菜のお寿司▲画像をクリックすると料理塾のレシピへ移動いたします