一陽来復に柚子で体を始動
冬至の初候_「乃東生ず/なつかれくさしょうず」 この時候の旬菜「柚子/ゆず」をいただきます。
乃東生ず_12月22日から12月26日
冬至には〝冬至南瓜(かぼちゃ)〟を食べたり〝冬至湯〟として柚子湯に入る風習が昔からあります。「冬至」と「湯治」の音〝とうじ〟が同じことからという説もあるようですが、夏の太陽の生命力がしまわれた南瓜を食べたり、柚子のお風呂に入ることで、冬に疲れた体を癒して英気を養います。
「いろはにほへと」の最後の音が「ん」であることと、冬至が太陽の力が弱まる最後の日ということから「ん」のつく食べ物を食べる〝冬至蒟蒻(こんにゃく)〟「冬至」と日本酒造りの職人「杜氏」の語呂合わせからと云われる〝冬至酒〟などもあります。
この時期には、早咲きの〝冬至梅〟が花開いたりします。
また、太陽の力が復活する初めの日として、仏教の「星祭」と同じように、世界各地で「冬至祭」が行なわれます。
柚子/ゆず_ストレス緩和
ミカン科の常緑小高木で、中国原産。日本へは奈良時代に渡来、強い酸味があって生食には向かない「香酸柑橘類」で、果実を柚子酢として利用するほか、果皮を刻んで薬味に用いる。甘み、酸味、ほのかな苦味があり、青柚子はフレッシュで爽やか、黄柚子のようは成熟した濃厚な、奥深い香りがする。
【選び方】実に張りのあるものを選ぶ
【旬の時期】未熟な青い果実「青柚子」が夏から初秋に、完熟した黄色い果実「黄柚子」が初冬に出回る。
【産地】高知県、徳島県、愛媛県の3県で国産柚子の8割を占める。あとは埼玉県など。
【保存方法】果汁の冷凍保存や丸ごと保存容器に入れて冷凍して1ヶ月から2ヶ月保存できる。
【栄養】クエン酸やビタミンCを多く含み、コラーゲンの合成、皮膚の美白効果をはじめ、活性酸素の働きを抑える。強い抗酸化作用、抗ストレス作用もある。
以上、野﨑洋光『料理上手になる食材の基本/世界文化社』より
日本料理「山さき」
山﨑美香 料理長「ゆべし玉子」
江戸時代の料理本にも載っている、
旬のゆずを簡単に香り高く楽しめる一品です。
豆腐にしみ込んだかきの旨味があとを引くおいしさ。▲画像をクリックすると料理塾のレシピへ移動いたします
フランス料理「ル・スプートニク」
髙橋雄二郎 シェフ「柚子のスフレ」
ふんわりとした食感と柚子の風味があふれる、柚子釜を使った柚子のスフレ。
ほどよい酸味と軽やかな食感で、重めの料理のあとでもすっきりいただけます。
ふんわり口溶けなめらか。柚子を堪能できるデザート▲画像をクリックすると料理塾のレシピへ移動いたします