1. アンチョビを効かせて

  2. クレソンを添えて

  3. フレンチで春野菜

  4. 野﨑洋光続 熱燗の肴

  5. 春中華

  6. 白菜使い

  7. 古賀純二のソース

  8. 基本の出汁野﨑洋光

  9. 雑煮 三題

  10. 江戸のおせち壱山﨑美香

  11. 江戸のおせち弐山﨑美香

  12. 濱崎泰輔マンマのトマトソース

  1. 霜止出苗 アンチョビ編

  2. 鴻雁北 蕨編

  3. 雀始巣 浅葱編

  4. 土脈潤起 鱵編

  5. 桃始笑 独活編

  6. 東風凍解 小松菜編

  7. 款冬華 カリフラワー編

  8. 芹乃栄 白子編

  9. 鱖魚群 青梗菜編

  10. 閉塞冬成 ローズマリー編

  11. 金盞香 水菜編

  12. 楓蔦黄 キャベツ編

  1. 料理人街

  2. 日本料理 Japanese

  3. フランス料理 French

  4. イタリア料理 Italian

  5. 中華料理 Chinese

  6. 韓国料理 Korean

  7. ベトナム料理 Vietnamese

基本の出汁

だしの取り方

野﨑洋光料理長

和食の鰹節と昆布の出汁がとてつもなくレベルの高いものだと信じていらっしゃる方がいますが、実は日本の出汁は、世界で一番簡単に取ることのできる出汁です。

沸いたお湯(ポットのお湯でも構いません)1リットルをボウルの中に入れます。お湯をボウルに入れましたら約5グラムの昆布と鰹節10グラムを入れます。
鰹節はプロの料理人よりも少なくて大丈夫です。

なぜ、ボウルにお湯を入れるかと申しますと、沸騰したお湯をボウルに入れることで温度が出汁をとるのに最適な80度くらいになるからです。
この80度のお湯の中に鰹節と昆布を1分間浸すだけで出汁が取れます。
お湯の温度80度以上で出汁を取りますと、旨味も出ますが、えぐみと渋みも出てしまいます。

高級なお茶を飲むときに、お湯を湯冷ましに入れてから急須に注いで煎れるようにするのと同じことです。

この、80度のお湯に鰹節と昆布を1分浸すというのが「基本の出汁」の取り方です。

1分すぎたら濾しますが、この鰹節と昆布を使ってもう一度出汁をとることができます。
濾した鰹節と昆布をもう一度ボウルに入れて、今度は500ccのお湯を入れて5分おきますと、さらに一番出汁を取ることができます。
都合1.5リットルの一番出汁が取れることになります。

この出汁の良さは、匂いを嗅いでみると鰹節のツンという強い香りではなく、美味しいという匂いがすることです。
鰹節はたくさん使えば良いということではなくて、ほどほどに使うということが大切です。

さらに出汁を取った後の鰹節と昆布を刻んでから、汁気をよく絞ってポン酢に浸けておくと、これを茹でたほうれん草や小松菜、春菊などと和えて一緒に食べれば、食材を無駄なく使え、エコにつながり、楽しく料理をすることになります。

日本料理「分とく山」
野﨑洋光 料理長「だしの取り方

煎りだし

白子煎りだし

「煎りだし」というのは〝揚げ出し〟のことです。
手作りもみじおろしと共にいただく白子の揚げ出しです。
鍋に「基本の出汁」「薄口醤油」「みりん」を入れ弱火にかけておいて、「白子」が揚がると同時に熱々のものをかけるようにします。
「もみじおろし」と「かもじねぎ」を乗せれば出来上がりです。

日本料理「分とく山」
野﨑洋光 料理長「白子煎りだし」

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御浸し

ほうれん草のお浸し

ほうれん草本来の旨味と滋養をいただきます。
まず「ほうれん草」を茹でますが長い時間は茹でません。
鍋に「基本の出し汁」、出汁の分量の1/5の「醤油」「酒」を入れてひと煮立ちしたら火を止めて冷まし、浸し汁とします。

日本料理「分とく山」
野﨑洋光 料理長「ほうれん草のお浸し」

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煮物

若竹煮

おすましの味加減で煮た筍は、お酒が進む上品な味わいとなります。
「筍」の風合いをそのままに、じっくり味を染み込ませた「若竹煮」を作ります。
鍋に「鰹出汁」と「薄口醤油」「日本酒」を入れ、「アクを抜いて下ゆでした筍」を加え煮ます。

日本料理「分とく山」
野﨑洋光 料理長「若竹煮」

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おろし煮

鰈おろし煮

いつもの煮魚とは違う、風味豊かな煮汁を楽しんでください。
鍋に「基本の出汁」、出汁の1/10の「醤油」、醤油の1/2の「みりん」を入れ、煮汁が冷たいうちから霜降りにした「鰈」を入れ火をつけます。
この「おろし煮」は魚でなくても豚肉などでも構いません。

日本料理「分とく山」
野﨑洋光 料理長「鰈おろし煮」

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