「分とく山」
野﨑洋光
ほうれん草本来の旨味と滋養をいただく
口伝
ほうれん草のお浸し
古来より日本人は、タンパク質や肉などの酸性の食物を摂ったときに、アルカリ性の菜物を摂りながら、体のバランスを取ってきました。
ほうれん草を茹でる
まず「ほうれん草」を茹でますが長い時間は茹でません。
また「ほうれん草」は、ちょっと下味がつくと美味しくなりますので、沸騰したお湯の中に少し多めに「塩」を入れます。
まず、沸騰したお湯に「ほうれん草」の根元を入れて〝20秒〟つけた後に葉の部分も入れて〝20秒〟茹でます。
1分以内で茹でるのが「ほうれん草」の茹で方です。
長く茹でますとエグミが出てしまいます。
鍋から取り出して、冷たい水につけてアク抜きをします。
浸し地を作る
鍋に、「出し汁(水でも構いません)」、出汁の分量の1/5の「醤油」、「酒」を入れてひと煮立ちしたら火を止めて、冷まします。
「かつお節」は、鰹の身を乾燥させてそこにカビ付けをして保存したものですが、使う前には水に浸けて戻してから削ります。
ほうれん草を食べやすい大きさに切り、器に盛りつけます。
「浸し地」をかけ「かつお節」の削り節を乗せます。
私たち日本人は、野草を摂りながら体を浄化してきたために、体型がスマートです。
分量のある生野菜も茹でると小さくなります。
この小さな中に滋養を凝縮したものが〈ほうれん草のお浸し〉です。
材料〈2人から4人前〉
材料 |
ほうれん草 3株/削りたてのかつおぶし 適量 |
〈A〉 |
出し汁(かつお) 100ml/薄口醤油 大さじ1と1/3/酒 小さじ2 |
作り方
① 鍋に湯を沸かし、水の1.5%ほどの塩を入れる。ほうれん草の根元を20秒つけた後、葉の部分も入れ20秒ゆでたら水に取り、しばらくアクを抜くためおいて、水気を絞る。
② 浸し地を作る。鍋にくA> を入れて火にかけ、ひと煮立ちしたら冷ます。
③ほうれん草を食べやすい大きさに切り、器に盛り付け②の浸し地をかける。
④③に削りたてのかつおぶしをのせる
◆ほうれん草を茹でる時に強めの塩をきかせた湯で茹でる
◆アクが強いので、茹でた後はしばらく水に浸け、アクを抜く
◆浸し地の割合は出汁:醤油:酒_5:1:0.5
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