食べる胃腸薬
小寒の初候_「芹乃栄 /せりのさかう」この時候に「大根」をいただきます。
芹乃栄_1月4日から1月8日
芹乃栄 (せりのさかう)_春の七草のひとつ芹がすくすくと育つころ。
松の内が明ける1月7日の「人日の日」には七草粥をいただきますが、その七つのうちのひとつが芹とすずしろ(大根)です。
七草粥の準備は前の夜に七草を包丁で叩いて、水に浸けておくのが手順です。
この七草を浸けていた水に、爪を浸(ひた)して柔らかくしてから切ると、一年間風邪をひかないとされました。
ですから、むかしは1月7日は新年明けて初めて爪を切る日とされてきました。
大根_消化酵素が一杯
アブラナ科。原産地は地中海沿岸、コーカサスから中央アジアと言われているがまだ定説はない。日本へは中国経由で渡来。一般的に流通うしているのは「宮重」の青首系で甘くて水分の多い柔らかい品種。
【選び方】根の部分はが白く艶とハリのあるもの。首の部分の黒ずみのひどいものは避ける。
【旬の時期】11月から2月が旬であるが、一年を通して流通する。
【産地】年間を通し北海道が多く、青森県、千葉県も生産量が多い。
【保存方法】葉と根を切り離し、濡れた新聞紙に包んでポリ袋に入れ冷蔵庫の野菜室へ。
【栄養】でんぷん分解酵素のジアスターゼ(別名アミラーゼ)を多く含むので、胃腸薬の役割を果たし、葉にはβカロテン、ビタミンC,Eを豊富に含む。
以上、野﨑洋光『料理上手になる食材の基本/世界文化社』より
料理事例のレシピは、野﨑洋光料理長の特集「大根一本使い切る」、髙橋有希料理長「根菜の団子汁」、音羽創シェフ「根菜のミジョテ」、ジョン・キョンファ先生「ナムル五種」、飯田徹也シェフ「上海風大根の漬物」などをご参考ください。