大根
大根の栄養素を逃さない
〈大根をまるごと一本使い切る〉

「大根」を使い切るということをご紹介します。
大根の葉の部分と身を切り離します。
「大根おろし」を作る場合は、大根の筋の皮側を下せば辛くなり、内側を下せば辛くなりません。
ですから筋の内側まで皮を厚くむいてから、おろせば甘い大根おろしになります。
また、筋の内側と外側では煮える時間も変わりますので、別々に調理します。

「ふろ吹き大根」でしたら、厚さ3cmから4cmに切って、面取りをします。
面取りをすると煮崩れないと云いますが、煮すぎると煮崩れるのであって、あくまでも見栄えです。
面取りした端材も、味噌汁などに入れて使うこともできます。
また、このままでは火が通りにくいので、十字に隠し包丁を入れます。

「大根」を輪切りにして味噌汁を作るときには、横切りにすると「大根」が折れますので、必ず縦割り、縦に切るようにします。
こうすると味噌汁の中で大根が折れません。

「なます」を作るときの「なます切り」という切り方もあります。
「なます切り」は「大根」を縦に切った後、斜めに包丁を入れて切ります。
これは「大根」を塩の中でクルッと丸くするためです。
繊維に対して斜めに切る「なます切り」や「縦切り」ということを覚えておきますと、仕事がやりやすくなります。
「大根の葉」の根本は硬いのでなるべく小さく刻みます。
漬物にする場合などはより細かく刻みます。
葉の方はざっくり切ります。

「大根」は、アブラナ科といって、菜の花の仲間になり、「カブ」「小松菜」「キャベツ」「白菜」も同じ仲間です。
「大根の皮」は炒り煮にしたり、2%から3%の塩分に葉と一緒に漬けて漬物にしたりします。
この場合は、縦に切らずに繊維を立つように5mmから8mmの厚さに切ります。
「大根の葉と皮」は酵素などの栄養素を実よりも多く含みますので、なるべく食べるようにしましょう。
ぶり大根
魚は煮るほど不味くなる
寒くなるにつれ旨味を増す「ぶり」と「大根」を使った、定番の煮物。
長い時間煮込まず、大根の切り方やぶりの下ごしらえの工夫で、短時間で美味しく仕上がります。
やわらかく煮えたぶりと、みずみずしい大根は、お酒にもごはんにもぴったり。

日本料理「分とく山」
野﨑洋光 料理長「ぶり大根」
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ふろふき大根
玉味噌が効いてます
大ぶりに切った大根をじっくりと煮て、みずみずしい美味しさを味わう「ふろふき大根」。
米のとぎ汁で大根を下ゆでするのが、特有のクセを取るポイントです。
卵黄を加えて練り上げた赤玉味噌は保存がきく便利な調味料です。
日本料理「分とく山」
野﨑洋光 料理長「ふろふき大根」
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鰈のおろし煮
大根おろしがとろみに
淡泊な味わいのかれいは、おろし煮にすると汁にとろみがつき、より風味豊かになります。
塩で下味をしっかりとつけ、煮過ぎないことが、ふんわりとした口当たりのポイントです。
魚は金目鯛や鰆に代えても美味しい料理です。
日本料理「分とく山」
野﨑洋光 料理長「鰈のおろし煮」
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豚大根炒り煮
大根の皮は酵素の宝庫
いつもは捨ててしまう大根の皮と葉も、白いごはんが進むボリュームおかずに大変身。
皮は炒めても適度な食感が残り、豚肉のコクと調和して噛むほどに味わいが増す。
しょうゆだけで味つけをして、素材の持ち味を引き出した一品です。
日本料理「分とく山」
野﨑洋光 料理長「豚大根炒り煮」
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