邪気払いや雑炊の薬味に
霜降の末候_「楓蔦黄なり/もみじつたきなり」この時候に「蓬/よもぎ」をいただきます。
楓蔦黄なり_11月2日から11月6日
楓蔦黄なり_楓/が紅葉が赤く染まり、蔦が黄色になって山を粧う頃です。昼夜の寒暖の差が激しい時期に紅葉の赤は一層際立ちます。銀杏の葉が落ちて黄色の絨毯を敷き始めるのも楽しみです。
春の山菜ですが、血行促進、貧血予防、骨粗しょう症に効果のある「蓬/よもぎ」を取りあげます。
蓬_ビタミン、ミネラル、食物繊維の宝庫
キク科の多年草 土手や畔に自生する。緑色が濃い若葉は特有の芳香があり、また色が飛びにくく天然の色素としても使いやすい山菜。邪気を払うとも伝えられ、ひな祭りやハレの日の草餅に用いられてきた。
【選び方】緑色が濃いものはアクが強く、舌触りが悪く感じることも。
【旬の時期】食用とするのは若い芽で、それが採れる美味しい時期は3月から5月頃まで。
【保存方法】冷蔵庫の野菜室でも1日から2日は持つが、長く楽しむのであれば茹でたものをペースト状にして冷凍保存する。
【栄養】ビタミン類やカリウム、カルシウム、鉄分、タンパク質、食物繊維などの栄養成分を含むため、世界中で古くから薬用として珍重されてきた。
以上、野﨑洋光『料理上手になる食材の基本/世界文化社』より
料理事例のレシピは、髙橋有希料理長の料理塾「よもぎ胡麻豆腐」などをご参考ください。