広大な国土の中国では色々な地域で特色のある〈酢(醋)〉が作られています。
〈中国四大酢〉
山西省を主体とした地域の〈山西老陳醋/さんせいろうちんす〉
四川省を主体とした地域の〈保寧醋/ほねいす〉
江蘇省上海近郊を主体とした地域の〈鎮江醋/ちんこうす〉
福建省を主体とした地域の〈永春陳醋/えいしゅんちんす〉
以上が中国四大醋(酢)と呼ばれています。
特集
広大な国土の中国では色々な地域で特色のある〈酢(醋)〉が作られています。
〈中国四大酢〉
山西省を主体とした地域の〈山西老陳醋/さんせいろうちんす〉
四川省を主体とした地域の〈保寧醋/ほねいす〉
江蘇省上海近郊を主体とした地域の〈鎮江醋/ちんこうす〉
福建省を主体とした地域の〈永春陳醋/えいしゅんちんす〉
以上が中国四大醋(酢)と呼ばれています。
四大酢の中でも、日本では〈鎮江酢〉が一般的で、日本国内の中国料理店ではよく使われています。
中国の黒酢というと、多くはこの〈鎮江酢〉を指しています。
〈鎮江酢〉は、餃子や焼売など点心系に漬けて食べられます。
四川料理には複雑な辛味や旨味を出す料理が多いのですが、その複雑な辛味や旨味のある料理の裏側には、「数滴の酢」が使われています。
この数滴の酢が料理により複雑な味わいを与えているのです。
また辛味を断ち切る作用があり、四川の辛い料理の辛味が最後まで続くのではなくて、パシンと切るような味わいを残すために「隠し酢」として使われることが多くあります。
あとは一般的に良く知られる「北京ダック」や同じように「鶏」や「鴨」を丸ごと皮をパリパリに仕上げた料理が中国にはありますが、その調理では皮の表面に「酢」と「麦芽」と「水飴」などを混ぜたものを塗って、それを乾かしてから揚げるといったことをやります。
これは酢に糖の成分を分解してガラス化する特徴があるためです。
中国では、酢を黒糖であったり、蜂蜜であったり、甘味成分を持っているものと合わせて水で割ったり、炭酸で割ったりして飲んだりします。また、酢は食欲を増進させるとともに、健康な体づくりのためにも酢の持つ殺菌作用は重要なものになります。
中国料理は油を使う料理が多く、中国料理で肉といえば〝豚肉〟を指すことが多いのですが、豚肉と酢を一緒に調理することによって、体内の脂肪分を分解したり、スッと味わいが重くならずに次の日に残らなかったり、また便秘にも効きますので、お酢を体内に入れるのは健康面からもとても良いことだと思います。