根菜
根菜の強いアクは直前に湯通しで抜く
牛蒡(ごぼう)、人参(にんじん)、蓮根(れんこん)、さつま芋、里芋などの根菜類は、料理する前に湯通しすると、アクや雑味が抜けてすっきりと美味しくなります。
きのこも湯通しするとアクや汚れ、ぬめりが取れ、本来の味が引き立ちます。湯通しの方法は、熱湯にさっと通し、水には取らずにザルに上げるだけ、このひと手間で、里芋などはぬめりも取れ、本来の味が引き立ちます。
ただし、牛蒡の独特のアクを含んだ香りを料理に生かしたい場合や、里芋もぬめりを生かした場合は、湯通ししません。
目的によって使い分けが必要です。根菜の煮物などでは、まとめて一緒に湯通ししても結構です。
以上、野﨑洋光『料理上手になる食材の基本/世界文化社』より
蓮根
見通しの良い縁起物
スイレン科。はすの肥大化した地下茎で、原産地は中国ともエジプトとも言われる。日本へは、1500年以上前にトライして各地で根付いたが細くて地中深く根を張るので栽培が難しく、あまり流通していない。
現在出回っているのは、明治時代以降に入った食用の中国種、在来種に比べて太く肉厚で、節の間も長く育つ。
蓮根の断面にある穴は、酸素を根に送る通気口の役割〝見通しが良い〟縁起物とされ、おせちや祝い事に用いる。
夏に出回る新蓮根は、アクがなく、柔らかくサクッと歯切れが良く、粘りは少なめ。
【選び方】ツヤがあってみずみずしく、ずんぐりとしたもの、切ってあるものは断面が綺麗なものを選ぶ。
【旬の時期】保存がきき、一年中出回るが、旬は11月から3月頃、新蓮根は7月から8月
【産地】茨城県霞ヶ浦の栽培が有名で、産出量は全国のほぼ半分。徳島県、愛知県なども、石川県の伝統野菜「加賀れんこん」は、未質がきめ細かいのが特徴。
【栄養】主成分は炭水化物で、ビタミンC、ミネラルも豊富、粘り成分ムチンも含む。
以上、野﨑洋光『料理上手になる食材の基本/世界文化社』より
レシピ例 壱
日本料理「分とく山」
野崎洋光 料理長「筑前煮」
出汁いらず!ひとつの鍋で作る理想的な家庭料理▲画像をクリックすると料理塾のレシピへ移動いたします
日本料理「銀座あさみ」
浅見健二 料理長「蓮根のいとこ煮」
ほっこりした食感がおいしい▲画像をクリックすると料理塾のレシピへ移動いたします
レシピ例 弐
日本料理「源氏山」
髙橋有希 料理長「野菜の旨煮」
野菜を皮ごと使って旨味と栄養を丸ごと味わえます。
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日本料理「源氏山」
髙橋有希 料理長「根菜団子汁」
体を芯から温めてくれる根菜とすいとんの鍋▲画像をクリックすると料理塾のレシピへ移動いたします
レシピ例 参
中国料理「麻布長江」
田村亮介 料理長「黒酢酢豚」
まろやかな酸味がジューシーな豚肉のうま味を引き立てる
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中華料理「南青山ESSENCE」
藪崎友宏 料理長「れんこんとゆり根の里芋くずし煮込み」
サクサク、ホクホク。異なる食感が楽しいボリューミーな野菜煮込み
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