スタミナ増強に欠かせない
処暑の末候_「禾乃登/こくものみのる」この時候に「山芋/やまいも」をいただきます。
禾乃登_9月3日から9月7日
禾乃登_禾(のぎ)/穀物が実る頃。田んぼには、たわわに実のついた稲穂がこうべを垂れて並んでいます。
今年も8月26日と27日に富士吉田の〈鎮火大祭/吉田の火祭り〉が行なわれました。
奥州・裸祭り、諏訪・御柱祭などと並び〝日本三奇祭〟に数えられる〈吉田の火祭り〉は、400年以上前から富士吉田に伝わるもので、霊峰富士の鎮火を願うものです。
26日には、高さ3メートルの筍形に結い上げられた大松明100余本(今年令和五年は110本)が一本の火の通りを作り、そして家毎に井桁に積まれた松明に一斉に点火されると、街中は火の海と化し、祭りは深夜まで賑わいます。
翌27日には、二基の神輿とすすきの玉串を持った氏子が街を練り歩く〝すすき祭り〟が行なわれます。
この祭りが終わると、富士山の夏の登山シーズンもまた終わりを告げます。
山芋_コレステロールの上昇抑制に
ヤマノイモ科。原産地は中国の華南地方で、日本には古くに渡来「薯蕷/じょうよ」とも呼ばれる。別に日本の山野に自生する「自然薯/じねんじょ」もあり、山芋と同様に扱われる。山芋は形がさまざまで、長い棒状の「長芋」扇型の「いちょう芋」かたまり状(球状)の「つくね芋(大和芋)」の三種類に分けられる。すりおろして食べることが多いので、三種類を総称して「とろろ芋」とも呼ぶ。生産量は長芋が最多。
【選び方】総じて重みがあるもの、切って売られているものは、切り口が瑞々しいものを。皮が張っていて傷がないもの。割れ目があるとそこから変色する。
【旬の時期】10月から3月
【保存の方法】ポリ袋や保存袋に入れて空気をしっかりと抜き冷蔵庫の野菜室へ。
【産地】長芋は北海道、青森県、長野県。つくね芋には三重県特産の「伊勢芋」など。
【栄養】ビタミンB群・C、食物繊維がバランスよく含まれる。粘り成分のマンナンは胃腸を助けるほか、糖尿病や高血圧の予防、コレステロールの上昇抑制に役立つ。漢方薬として消化促進や滋養強壮に使われる。
以上、野﨑洋光『料理上手になる食材の基本/世界文化社』より
料理のレシピは、小薇シェフ「長芋のムース ブルーべリーソース」、野﨑洋光料理長「春のサラダ」などを参考にしてください。