夏の走りは、まずトマト
野菜は夏の走りで「トマト」をいただきます
トマト
ナス科。原産地は南米、ヨーロッパには16世紀に入り、日本へは18世紀に渡来したが、初めは観賞用であった。明治初期に北海道の開拓で栽培されたものの、一般に普及したのは戦後、食生活の洋風化でサラダに利用されてから、このため日本では、生食用にふさわしい皮が薄くて果肉が柔らかく、クセのないピンク系トマトが主流。
これは日本独特で、世界では身が固く締まって、旨みが強い赤色系トマトが主流。赤色系トマトはグルタミン酸が野菜の中でも群を抜いて多く、ヨーロッパでは加熱用調理の際の〝だし〟として煮込み料理やスープに用いられる。
【選び方】ヘタが緑色でピンとしているものは新鮮。持ってみて重く皮に張りやツヤがあるもの、形を生かす料理に使うなら大きすぎないものを、つぶして使う場合は大きい方がおすすめ。
【旬の時期】ハウス栽培が盛んで、一年中出回るが、本来は高温多湿を嫌う野菜、涼しくて強い日差しを好み、春から初夏、秋から初冬がピークになる。
【産地】全国的に栽培されているが、年間出荷量トップは熊本県。6月から10月頃に出回る夏秋トマトは北海道や宮城県が、冬春トマトは熊本県がメイン。他に愛知県、栃木県、千葉県など。
【栄養】βカロチンやビタミンCを多く含み、赤い色は抗酸化作用のあるリコピン。
以上、野﨑洋光『料理上手になる食材の基本/世界文化社』より
イタリア料理「La Tenda Rossa(ラ テンダロッサ)」
西沢健三 シェフ「パッパ アル ポモドーロ」
トスカーナのマンマの味 トマトソースのパン粥
イタリア料理「La Tartarughina(ラ タルタルギーナ)」
濱崎泰輔 シェフ「クルダイオーラ」
チェリートマトをふんだんに使った南イタリアの冷製パスタ
フランス料理「Chez Inno(シェ イノ)」
古賀純二 シェフ「ガスパッチョ」
トマトと夏野菜満載の冷製スープ
日本料理「分とく山」
野﨑洋光 料理長「トマト素麺」
合わせ薬味が抜群に合う トマト出汁の素麺