二日酔いに効く
秋分の末候_「水始涸/みずはじめてかれる」この時候に「舞茸/まいたけ」をいただきます。
水始涸_10月3日から10月7日
水始涸_稲穂がたわわに実った田圃から水を抜き、稲刈りの準備が始まる頃です。稲の収穫が終われば秋祭りです。
この頃になると、金木犀(きんもくせい)が黄色い小さな花を咲かせて芳香を漂わせます。
沈丁花(じんちょうげ)の香が春を、梔子(くちなし)の香が夏を告げる匂いならば、金木犀が放つ甘い香りは秋を告げます。
沈丁花、梔子、金木犀を〝三大芳香木〟と呼ぶそうですが、その香りが季節との結びつくことで、その芳しき匂いをより強く人に印象付けてきたのでしょう。
いつも通る道も、金木犀の香りがどこからともなく漂ってくると、途端に愛おしくなるものです。
舞茸_疲労回復に
サルノコシカケ科。アジア、アメリカ、ヨーロッパなどに広く分布し、日本でも自生している。長い間〝幻のきのこ〟とされていたが、1980年代に菌床栽培に成功し一気に普及した。歯切れがよく、独特の味と香りを持つ。
【選び方】笠がの色が濃く肉厚で茶褐色のもの、軸に張りがあり、白くて固めのものを。
【旬の時期】栽培ものがほとんどなので一年中出回るが、多く出回るのは10月から1月頃
【保存の方法】新聞紙で包んでからポリ袋に入れ、冷蔵庫の野菜室へ。水分があまり多くないため、きのこの中では日持ちする方。
【産地】新潟県が多く、静岡県、福岡県なども。
【栄養】タンパク質、脂質、炭水化物の三大要素の代謝に不可欠なビタミンB1・B2の含有量がきのこの中でもトップであり、ビタミンB群のナイアシンはアルコール分解作用もあり二日酔いの予防に有効とされる。
以上、野﨑洋光『料理上手になる食材の基本/世界文化社』より
料理のレシピは、野﨑洋光料理長「きのこのホイル焼き」、飯田徹也シェフ「白菜といろいろ茸のクリーム煮」、藪崎友宏シェフ「中華おこげのキノコあんかけ」、秋元さくらシェフ「きのこのピクルス」、古賀純二シェフ「きのこのマリネギリシャ風」などを参考にしてください。