香りがイライラを抑える「清正人参」
秋分の末候_「水始涸る/みずはじめてかれる」この時候に「セロリ」をいただきます。
水始涸る_10月3日から10月7日
水始涸る_田圃から水を抜き、稲刈りにかかる候です。稲穂がたわわに実り収穫が始まります。稲を刈って干して脱穀した後に藁を積んで乾かしますが。地方によって藁の積み方が異なり色々な形があるようです。子供にとって、この藁を積んだものが散在する田圃は格好の遊び場でした。その上に乗って遊び、よく農家のおじさんに怒られました。その夜風呂に入ると、藁でできた小さな擦り傷がチクチクしたことを思い出します。
この時候にがん予防や疲労回復、また抗ストレス作用に効果のある「セロリ」をいただきます。
セロリ_高血圧を予防改善するハーブ
セリ科 地中海沿岸から西アジアにかけての冷涼な地域が原産地で、古くからハーブとして使われていた。日本では1600年代の朝鮮出兵で加藤清正が原種に近いセロリを持ち帰ったことから「清正人参」と呼ばれ、江戸末期にはオランダ人がもたらしたことから「オランダ三つ葉」とも呼ばれる。
【選び方】茎が肉厚で光沢があり「の」の字に巻いていること。葉が先端まで張りのあるものを、切り口に穴が開いていると、スが入っている場合もあるので避ける。
【旬の時期】一年中出回るが旬は初夏から夏。
【産地】長野県、静岡県、福岡県、愛知県など。
【保存方法】水に濡れると傷みやすく、ビタミンが損なわれるので、洗わずにラップやポリ袋で覆い、冷蔵庫の野菜室へ。洗った後に砂糖をまぶして冷凍保存も可能。
【栄養】茎にはビタミンU(キャベジン)、歯にはβカロテン、ミナレルが含まれる。香り成分には神経の安定作用がある。栄養素以上に香り成分に薬用植物としての効用を持つ香辛野菜である。
以上、野﨑洋光『料理上手になる食材の基本/世界文化社』より
料理事例のレシピは、濱崎泰輔シェフの料理塾「タコとセロリのサラダ」、秋元さくらシェフ「野菜の煮込ラタトゥイユ」、鈴木珠美シェフ「ドラゴンフルーツのサラダ」、飯田徹也シェフ「油淋鶏」、髙橋有希料理長「トマトおでん」などをご参考ください。