薬膳
自然界にあるもの全て
〈薬膳とは〉
薬膳というと漢方薬を使ったりとか、魔女がスープを煮込んでいるような_そんなイメージがありますが、実際は普段身の回りにある食材で、薬膳料理を作ることができます。
薬膳の一番大事なことは、旬の食材を食べるということが根本的な考えにあります。
その中でも体調が悪そうになった時にこの食材を食べようとか、肉食に偏ったりしてちょっと食事のバランスが悪くなった時に肉の消化の良いものを食べるとか、寒気がする時に体を温めるものを食べようとかいう具合に、そんなに難しく考えないで、身の回りの食材の何を食事で自分の口の中に入れるか、今どういう食べ物を食べれば良いのか、そういうことを考えながら食べることが薬膳です。
中国の言葉にある薬食同源は、医食同源という言葉の元となった言葉ですが、薬と食べ物は同じであるという言葉で、全ての食べ物の中に効能があるという考えです。
その効能の強いものが薬膳食材や漢方薬として使われ、当然、普通の食べ物の中にも効能があるという考え方です。
自然界にあるもの全て、石や木や雨露にさえ効能があるという考え方が薬膳であり東洋医学です。
変わった物で云いますと、真珠を粉にして食べたり、牡蠣の殻を粉末にして呑んだり、中には動物の化石も粉にして漢方薬として呑むということもあります。
全ての自然界のものには薬効があるという考えです。
自分の身の回りにあるものに、どのような効能があるのかを考えていただければ、自分の健康につながるのではないかと思います。
未病
未病改善には旬の食材
〈未病〉
「未病(病気になる前の状態/健康ではないが、病気でもない状態)」の状態の時に薬膳が一番効果があります。
実際に病気になってしまってから特効薬になるような薬膳はありません。
寒気がするので生姜をすりおろして飲むとか、体が火照って熱中症気味だと思ったら、体を冷やす冬瓜やゴーヤを食べるということが「未病」を改善するということです。
病気になる前の体のバランスを取り戻すことに薬膳は力を発揮します。
人間も自然の中の一部として生きているわけですから、自然界の今の時期に旬を迎えているものを食べるということは、東洋医学と薬膳の根本の考え方「天人合一」となります。
旬のものが美味しいから旬のものを食べるというのは、普通の料理です。
薬膳の考えは、旬のものは体に良いからいただくという考え方ですので、このようにして料理をされるのがよろしいのではないかと思います。
薬膳スープ
季節ごとの薬膳スープ
「冬には黒いものを食べるとよい」という考えをもとにした食材を多用しています。
身近な食材を使っていますので、薬膳料理を身近に感じることができる料理です。
中華料理「エッセンス」
藪崎友宏 シェフ「冬の薬膳スープ」
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食欲が落ち、体のむくみがちな梅雨にぴったりの薬膳スープをご紹介します。
中華料理「ローズ上海」
小薇 シェフ「梅雨の薬膳スープ」
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薬膳デザート
体に優しいデザート
杏仁、ヨクイニン、クコの実など薬膳独特の食材を使っているのが特徴の
乾燥しやすい秋に肺を潤す食材を使ったデザートです。
中華料理「エッセンス」
藪崎友宏 シェフ「秋の薬膳デザート」
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トロトロに煮込むことで植物コラーゲンが抽出され、
中国の宮廷女性たちも愛した、美容に嬉しい薬膳スイーツです。
中華料理「ローズ上海」
小薇 シェフ「白きくらげと和梨の薬膳スイーツ」
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