食物繊維が豊富な旬野菜
啓蟄の初候_「蟄虫戸啓/すごもりのむしとをひらく」この時候に「筍/たけのこ」をいただきます。
蟄虫戸啓_3月5日から3月9日
蟄虫戸啓_冬の間、地中に籠もっていた虫が地上に出てくる頃です。
虫だけではなく、あらゆる生命の息吹が聞こえてくる時候です。
少し前に、奈良の若草山、京都の大原、山口の秋吉台では〝野焼き〟が行なわれました。
枯れ草が焼けた灰は野の草の栄養分となり、蕨やぜんまいはこの灰を肥料として育ちます。
それを我々人間が春の生命力としていただきスタミナとします。
筍_疲労回復やスタミナ増強に
イネ科。日本の食用筍には「孟宗竹/もうそうだけ」「真竹」「五三竹/ごさんちく」「大名竹」「淡竹」「緑竹」「根曲竹」などがあり、最も大きく太く、味の良いのが孟宗竹、18世紀初頭に琉球経由で中国から薩摩(鹿児島県)に植えられたのが最初。
【選び方】小ぶりでずっしりと重く、皮には湿り気があり、根元の断面が白いものを、根元にある小さな突起が赤ければなお新鮮。
【旬の時期】孟宗竹は温暖な鹿児島県では11月から掘り始め、桜前線同様に北上する。一般的には4月から5月
【主要な産地】鹿児島県や福岡県、熊本県など。京都の山城、福岡の合馬(おうま)、千葉の大多喜なども有名。
【栄養】食物線が豊富で、旨味成分のアミノ酸も多く含む。カリウムやマンガンなどのミネラルの供給源となる。
以上、野﨑洋光『料理上手になる食材の基本/世界文化社』より
料理事例のレシピは、野﨑洋光料理長の料理特集「筍三昧」の「筍の下処理」「若竹煮」「筍の土佐煮」「あさり春五目うどん」、山﨑美香料理長の「春の筍鍋」などをご参考ください。