「山さき」
山﨑美香
季節の野菜がたっぷり!ヘルシーなのに食べ応え抜群
口伝
擬製豆腐
「擬製豆腐」というのは、お豆腐の生地に季節のお野菜や卵をを入れて、焼き固めたものです。
オーブンを使ったり、卵焼き用フライパンを使って家庭でも簡単にできます。
季節の材料が入りますので季節の味を感じることができるのと、お肉を一切使いませんが食べ応えのある一品となると思います。
おかずにちょうどよろしいかと思いますので、是非お作りください。
豆腐を潰す
「木綿豆腐」は硬めのものをお選びください。また、〝大豆〟と〝にがり〟のみで作ったくらいのシンプルなものがよろしいと思います。
「木綿豆腐」をザルの上で3時間から4時間水切りをします。
水気の多い「木綿豆腐」でしたら、布をかけ重石をして、しっかりと水気を切るようにしてください。
手で持って水が垂れないくらいの状態の「木綿豆腐」を、大雑把に手でちぎってスリ鉢に入れ、当たり棒(すりこぎ)で潰します。
「木綿豆腐」のゴロッとした食感を残したいので、丁寧に擦って潰す必要はありません。
なんとなく全体的に潰れていれば大丈夫です。
具材を炒める
鍋に「ごま油」をひき油が温まってきたら、具材の野菜、笹掻きの「ごぼう」、千切りにした「キクラゲ」「ニンジン」、半分に切った「銀杏」、スライスした「しいたけ」を入れて炒めます。
ここに「酒」「醤油」を加え、水気が無くなるまで炒めます。
豆腐の生地に混ぜる具材のですので、味は濃いめに仕上げます。
水気が無くなりますと、鍋中が炒り付ける音に変わりますと炒り上がりの合図となります。
味見をして、醤油で味を調整します。
炒めた具材は、バッドなどに広げ、粗熱を取って冷まします。
混ぜる
潰した「木綿豆腐」と、炒めた「野菜の具材」をざっくり混ぜます。
全体的に「木綿豆腐」と「野菜の具材」が混ざったところに「溶き卵」を加えて、さらに混ぜ合わせ「タネ」を作ります。
焼く
卵焼き用フライパンに「ごま油」を引き馴染ませ温まったら「タネ」を入れます。
このときヘラで押さえながら「タネ」にすき間が無いように広げることがコツです。
もし焦げ付きが心配な場合は、オーブンペーパーなどを敷くと、うまく焼けます。
火加減は、「ごま油」を温めて「タネ」を広げるまでは中火で、それ以降は、全体的に火を入れるために弱火にします。
さらに、アルミホイルでフライパンに蓋をして8分ほどじっくり焼きます。
軽くフライパンを揺らして、固まり具合と、具材のフライパンからの離れ具合を確認して、フライパンの幅に合わせて切ったクッキング・シートをかぶせて、板やバッドの背などで押さえながらひっくり返します。
ひっくり返しましたら、クッキング・シートごとフライパンに戻し、さらに約10分焼きます。
醤油の焦げる良い香りと、触って弾力があれば焼き上がりですが、フライパンを動かして全体的に焼き色をつけるようにしてください。
取り出して、温かい時に食べても美味しいのですが、冷めるとグッと味がしみますので、冷まして切り分けるのがオススメです。
色々な素材の味を豆腐と卵で閉じ込めた〈擬製豆腐〉冷めてから食べるのがオススメです。
材料〈4人前〉
材料 |
木綿豆腐 1丁(400g)/ぎんなん 15粒/しいたけ 大2枚/きくらげ 大2枚/人参 1/4本/ごぼう 1/3本/酒 大さじ3/しょうゆ 大さじ1と1/2/卵 1個/ごま油 大さじ1 |
作り方
【下準備】
豆腐は3~4時間ざるにのせ、水切りをする。(手で持って水気が出てこなくなるくらいが目安)
① ぎんなんは薄皮をむいてゆで、半分に切る。しいたけは薄切りにする。にんじん、きくらげは千切りにする。ごぼうは笹がきにして水にさっとさらし水気を切る。
② 鍋にごま油を熱し①の具材を入れ炒める。酒を加えさらに炒め、しょうゆで味付けをする。汁けがなくなるまで炒めたら、バットなどに広げ粗熱をとる。
③ 水切りした豆腐をすり鉢でつぶし、②の具材を入れ、ざっくり混ぜ合わせる。全体に豆腐が混ざったら、溶いた卵を加え混ぜ合わせる。
④ 卵焼き用フライパンにごま油(分量外)を熱し、③を空気が入らないようにへらで押さえつけるように広げ入れる。弱火にし、アルミホイルをかぶせて蓋をし、じっくり焼く。(約8分)
⑤ ひっくり返しさらに10分ほど焼く。仕上げに全体に焦げ目がつくようにフライパンをゆする。
⑥ 粗熱がとれたら切り分け器に盛る。
◆豆腐の水切りの時間がないときは、布やペーパータオルを巻いて重しをして水切りをする。
◆卵焼き用のフライパンがないときは、ハンバーグのように丸めて焼いたり、揚げたりしてもよい。
◆焼くときに焦げつくのが心配な時は、オーブンシートをフライパンにしいて焼くといい。
◆固めの食感がお好みの場合は卵白だけにするのがおすすめ。
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