パーティー料理にも最適なサクサク・ホクホクの魚料理。
口伝
キスのベニエ タルタルソース
「キスのベニエ」を作りますが、「ベニエ※」とは本来〝揚げドーナツ〟のことを言いますが生地を揚げるということから、フリット・洋風の天ぷらのような料理に表現されることもあります。
※ベニエbeignet_卵を加えた揚げ衣をつけて揚げるフリッターや、生地を揚げて膨らませたもの。
春の魚「キス」と「野菜」を一緒に揚げますが、これに添えるのは「茹で卵」を加えたタルタルソースです。
タルタルソースを作る
お好みの固さに茹でた「茹で卵/本日は沸騰した湯で12分間茹でた黄身がしっとりしたもの」をみじん切りにします。
ボウルに「マヨネーズ」「茹で卵」「穀物酢/白ワイン酢・米酢でも可」、卵の臭みをとる「パセリ」を入れて良くかき混ぜます。
食感のアクセントに刻んだ「玉ねぎ」や「柑橘系の果物の皮」を刻んだものを入れたりして、ご自身でアレンジしてください。
キスの下処理
アジのフライなどでもお馴染みの広がった形になる〝背開き〟で「キス」を捌きます。
「キス」の鱗、頭、腹ビレを落として、腹をあけて水で洗って内臓を取り除いておきます。
まず包丁を持っている手の方に「キス」の頭があった部分を向け、背中が手前になるように置きます。
背中の側から、太い中骨の脇から腹の方へ包丁の切先を入れて尾の方まで切り、尾を切り落とさずにひらきます。
「キス」を裏返して身を持ち上げて、中骨の上に包丁を入れて中骨を取り除き、尾の手前で切り落とします。
腹側を手前にして、薄い骨の腹骨を鋒を使って取り除きますと、Vの字の形に開きます。
最後に骨を断ち切るようにして二つに落とします。
本日は背開きをご紹介しましたが、〝三枚におろし〟などご自身で馴れた方法で結構です。
生地を作る
基本的に「ベニエ」の生地にはイーストを入れてコネてから更に発酵させますが、本日はイーストを使わない方法で作ります。
ボウルに「全卵※」を入れて溶きほぐしてから「薄力粉」「コーンスターチ」、ふっくらとした仕上げになる「ベーキングパウダー」を入れてかき混ぜますが、ダマが残る程度に混ぜるようにします。
かき混ぜすぎると「粉類」のグルテンが出てベタっとした生地になってしまい、ダマが残るくらいの軽めに混ぜた方がフワッとした仕上がりになります。
※卵白はサクッと卵黄はふんわりと揚げ物を仕上げます。
ベニエを揚げる
「キス」に打ち粉をして、余分なコネを落としてからボウルの「生地」に潜らせてから、温度変化がないように180度のたっぷりの油で揚げます。
上下をひっくり返しながら、「生地」に油をまとわせるようにして揚げます。
30秒から40秒揚げましたら、取り出して余熱で火を通します。
この間に、「カリフラワー」「シャンピニオン(マッシュルーム)」を揚げます。
両野菜とも生で「生地」に潜らせて油で揚げます。
良い色合いになりましたら、一度取り出してこちらも余熱で火を通します。
この時、油に浮いているカスやゴミは苦味となりますので、取り除きます。
しばらく置いた「キスのベニエ」を二度揚げして余計な水分を飛ばします。
二度上げは「キスのベニエ」に熱が入った一瞬で充分です。
熱いうちに「塩」をふります。
同様にして「ブロッコリー」と「シャンピニオン」を二度上げして、こちらも熱いうちに「塩」をふります。
盛り付け
脇に「タルタルソース」を盛り付けると、いかにもという感じですので、今回は皿の中央に「タルタルソース」を円形状にたっぷり置き、その上に「キスのベニエ」「ブロッコリー」「シャンピニオン」の揚げたものを並べ、「クレソン」などをお好みで飾ります
「タルタルソース」には牛乳などの水分を加えるとまろやかな味になりますので、お好みで調整ください。
サクサク・ホクホクで楽しく味わってください〈キスのベニエ ソースタルタル〉の完成です。
材料〈2人前〉
材料 |
キス 6尾/カリフラワー 1/4個/マッシュルーム 2個/塩 適量 |
〈ベニエ生地〉 |
薄力粉 80g/ベーキングパウダー 6g/コーンスターチ 40g/卵 1個/水 大さじ3/ビール 大さじ4 |
〈B.タルタルソース〉 |
マヨネーズ 大さじ4/酢(穀物酢) 大さじ1/塩 適量/こしょう 適量/ゆで卵(みじん切り) 1個/ピクルス(みじん切り、なくても可) 適量/パセリ 少々 |
作り方
① ソースタルタルを作る。<B>を混ぜ合わせる。
② キスを背開きにし、2等分に切る。
③ ベニエ生地を作る。ボウルに卵を割りほぐし、<A>の残りの材料を入れ、ゴムベラなどでダマが残るくらいまでざっくりと混ぜる。
④ キスに塩をふり、③をつけ、約180℃の油で30~40秒揚げ、バットに取り出す。落ち着いたら、二度揚げをして、熱いうちに塩をふる。
⑤ 食べやすい大きさに切ったカリフラワー・マッシュルームに、③をつけ揚げる。色づいてきたらバットに揚げる。落ち着いたら、二度揚げして、熱いうちに塩をふる。
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