アンチエイジングに効果
春分の初候_「雀始巣/すずめはじめてすくう」この時候に「桜海老/さくらえび」をいただきます。
雀始巣_3月21日から3月25日
雀始巣(すずめはじめてすくう)_雀が枯れ草や毛を集めて、瓦や軒下などに巣を作り始める頃です。
この3月頃から8月にかけて雀は繁殖期を迎え子を産みますので、〝雀〟と〝雀の子〟は春の季語です。
小林一茶の
雀の子そこのけそこのけ御馬が通る
我と来て遊べや親のない雀
このふたつの句は俳句に馴染みのない方でも、一度は聞いたことのあるものです。
雀は、私たちの普段の生活の中にいる馴染み深い小さな鳥ですが、近年はその数が減少し、以前の5分の1から10分の1程度にまで減っているという調査もあります。
桜海老_カルシウムは牛乳の6倍
サクラエビ科。全長4cmから5cm。半透明で、散在する色素で淡紅色に見えるので桜海老の名に。元来は深海性で、暗夜に海面近くまで浮上するところを穫る。駿河湾、相模湾に多く、干すと鮮やかな桜色になる。薬膳では、生のえびも干しえびも同じ効果があるとされ、体を温めてスタミナをつける強壮効果や腎の働きを整えて気力・体力が増進するとされる。
【旬の時期】年2回春漁と秋漁があり、春漁は3月中旬~6月初旬、秋漁は10月下旬~12月下旬で、 それ以外の時期は桜えび保護のために休漁。
【産地】漁業営業許可は静岡県のみのため、国内の水揚げは全て駿河湾に限られる。近年、台湾産の輸入も増えている。
【栄養】たんぱく質・カルシウム・アスタキサンチン・タウリン・キチンキトサン・ビタミンA・ビタミンB群・葉酸・鉄・亜鉛を含み、高たんぱく質低脂肪な食材である。特にカルシウムは、牛乳と比較して6倍も含まれる。
以上、野﨑洋光『料理上手になる食材の基本/世界文化社』より
料理事例のレシピは、髙橋有希料理長「桜海老のすり流し」鈴木珠美シェフ「ライスペーパーピザ」、音羽創シェフ「クラフティ・サレ」、小薇シェフ「空豆のテリーヌ桜海老添え」、田村涼介シェフ「野菜と桜海老の焼きサラダ仕立て」、飯田徹也シェフ「春野菜炒め」などをご参考ください。