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クラフティサレ

「オトワレストラン」
音羽 創

春野菜や魚介、南仏のハーブを入れてリッチな生地で焼き上げます

 

口伝

グリンピースのプリン

「クラフティ・サレ」を作りますが、クラフティという言葉自体あまり聞き馴染みがないと思います。元々は中央フランスにある甘いデザートで、ダークチェリーとプリンなどのようなものを型に流して焼き上げたものです。
今回は、私の修行先の近郊プロバンス地方ので、南フランスの魚介類や野菜をプロバンス地方のハーブを使い塩味で調理するものをご紹介したいと思います。

クラフティclafoutis_クラフティ(「付け加える」が語源)は、リームーザン地方発祥のさくらんぼを入れたパンケーキ。[山下敦司シェフクラフティ・リムーザン参照]中央フランス一帯に同様のケーキがある。

生地を作る

ボウルに「薄力粉」「コーンスターチ」「塩」「牛乳」を入れ、半分の分量くらいの「生クリーム」を入れてしっかり混ぜ合わせます。

最初に分量の「生クリーム」を入れてしまわないのは、あまり液体が多い状態で混ぜてしまうとダマになってしまうからです。

「生クリーム」は、植物性と動物性がありますが、リッチに仕上げたいので、できましたら動物性の生クリームをお使いいただければと思います。

混ざりあいましたら、残りの「生クリーム」「全卵」を割り入れて、潰すようにして混ぜあ合わせます。
混ぜすぎますと、記事が膨らみ過ぎてしまいますので、ほぐすようなイメージで混ぜ合わせます。

ある程度混ざりましたら、ザルで濾します。これでダマなどが取れて、滑らかな生地になります。

南フランスの乾燥ハーブ「エルブ・ド・プロバンス」を加えますが、お好みで分量を調節してください。
エルブ・ド・プロヴァンスは、南フランスを連想させる香りが高いハーブです。
エルブ・ド・プロヴァンスherbe de Provence_プロヴァンス地方に多い野生、栽培した「プロヴァンスの香草」。「タイム」「フェンネル」「ローズマリー」「サリェット」「バジリコ」の乾燥ハーブをミックスしたもので、肉料理などの香り付けに使われる。

調理する

今回は、中に入れる具材として「空豆」「菜の花」「うど」「帆立貝」「ブラックオリーブ」「桜えび」を用意しましたが、季節の食材をお好みで入れてください。

少量の「生地」をココット皿などの耐熱容器に流し入れ、用意したお好みの「具材」を加えます。

具材の野菜は、火の通りにくいものは軽く下茹でをします。
生で食べられる野菜も、焼く際に水分が出てしまうので、軽く下茹でをして水分を切っていた方が仕上がりがきれいになります。

具材を加えましたら、焼きますと生地が膨らみますので、残りの生地を器の2/3になるくらいまで流し込みます。

グラタンのようにみえますが、「粉の入ったプリン」「塩味のプリン」といったイメージです。

出来上がりが想像しにくいかと思いますが、簡単ですので、ぜひともご家庭で作ってみていただければと思います。

溢れる場合がありますので、器の下にスチール皿などを敷いて、170度のオーブンに15分から20分入れて焼き上げます。

器の大きさによって焼き時間が異なりますので、調整してください。

焼き上がりをオーブンから取り出せば、出来上がりです。

旬の野菜やシーフードなどを入れリッチな生地で焼き上げました、前菜にもメインにもどうぞ〈クラフティ・サレ〉できました。

  材料〈ココット3皿分〉

 材料

薄力粉  14g/コーンスターチ  4g/生クリーム(脂肪分42%)  80ml/牛乳  大さじ2/塩  少々/卵  1個/エルブ・ド・プロヴァンス  少々※1/うど  15cm分/菜の花  6本/そら豆  12粒/帆立貝柱  5個/黒オリーブ  3個分/桜えび(乾燥)  大さじ1

※1.南仏地方(プロバンス)を代表するタイムやセージ、ローズマリーなどの乾燥ハーブミックス。肉や魚のロースト、煮込みに使われる。

作り方

【下準備】
・うどの皮をむいて斜め切りにする
・帆立貝柱を4等分にする
・黒オリーブを輪切りにする

① キッシュ生地を作る。ボウルに薄力粉、コーンスターチ、生クリームの1/3量、牛乳、塩を入れて混ぜ合わせ、泡だて器で全体をすり混ぜる。残りの生クリームと卵を加え、卵をほぐすようにさっと混ぜ合わせる。ザルでこし、エルブ・ド・プロヴァンスを加えて混ぜる。
②うど、菜の花、そら豆はそれぞれさっと下ゆでして水気をきり、そら豆は薄皮をむく。
③ココット皿(または耐熱皿)に①を少量流し、帆立貝柱と②の1/3量を入れ、型の2/3の高さまで生地を流す。黒オリーブと桜えびの1/3量を散らし、残りの2皿も同様にする。
④170℃に熱したオーブンで、③を15~20分ほど焼く。温かいうちにいただく。

生地は混ぜすぎると焼いたときに膨らみすぎるので、粉気がなくなる程度混ぜ合わせる。

 

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