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  2. 日本料理 Japanese

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  4. イタリア料理 Italian

  5. 中華料理 Chinese

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フランス料理 秋元さくら 料理の時候 通年料理 新着レシピ

きのこのクリームオムレツ

 

モルソー」
秋元さくら

きのこをベーコン、チーズの香味でいただきます

口伝

きのこのクリームオムレツ

きのこと卵は非常に相性が良くて、当店『モルソー』でもトリュフを乗せたり、キノコのソースを添えたりして卵料理をご提供しています。
季節の食材のきのこをソースにしてオムレツに合わせます。
きのこのクリームソースの場合、私は必ず「シャンピニオン(マッシュルーム)」を使うようにしています。
フランスで「シャンピニオン・ド・パリ」と呼ばれる旨味の強いきのこです。
シャンピニオン・ド・パリchampignon de Paris_白いマッシュルームは「パリのきのこ」と呼ばれるパリの特産品。和名つくりだけ(作り茸)。

クリームソースを作る

「シャンピニオン」は3mmの厚さに切ります。
旨味の強い「シャンピニオン」は、細かく刻んで炒め〝デュクセル〟というものを作って旨味の補いとして料理の隠し味に入れたりします。
デュクセルにつきましては古賀純二シェフのこちらをご覧ください。

「しめじ」は石づきを取り房を手でほぐします。
「しめじ」の他に、独特の香りのある舞茸や食感を楽しむエノキ、肉感を出したい場合はエリンギなどを入れると良いでしょう。

フライパンに「オリーブオイル」を温め、肉系の旨みを追加するために「ベーコン」を入れ強火で炒めて色良く炒めます。
「ベーコン」の表面がカリッとして良い香りが立ってきましたら、「シャンピニオン」「しめじ」を入れ「塩」を加えます。
きのこは水分の多い食材ですから、強火で表面を焼き固めるように炒めるのがポイントです。

弱火で炒めると臭みやエグミが出てしまうことがありますので、強火でサッと「ベーコン」の旨みを「きのこ」に吸わせるようにソテーします。

「きのこ」の表面にしっかり焼き色が付き、しなっとしましたら「水」を加えます。
この「きのこ料理」に「水」を加えることをフランス料理では〝トンベtomber〟と言います。
「水」を加えることで「きのこ」から水分を出し、旨みを引き出します。

「水」の代わりに「きのこ」との相性の良い「白ワイン」を入れていただくとさらに上品な味わいになりますし、「日本の料理酒」でも良いと思います。

「きのこ」の水分がほどよく飛びましたら「クリーム」を加えます。
「きのこ」の水分が十分飛んでいないとベチャッとしたソースになりますのでご注意ください。

「クリーム」の脂肪分の%は色々あり、42%のものが望ましいのですが高価ですので、35%程度のものでも十分に味や香りを楽しめる美味しいソースができます。
「クリーム」はトロミが出るまでしっかり煮詰めてください。
そうしますと全体的に味も馴染みますし、「きのこ」の旨味も十分に出てきます。

ソースの濃度が増しますと気泡の弾け方が変わってきますので、お好みの濃度に合わせて調整してください。
お好みの濃度になりましたら「パルメザンチーズ」を加えて火を消して、隠し味に「バルサミコ酢/醤油でも可」をまわし入れて混ぜ合わせますと、ソースがよりリッチな味わいになります。

これでソースの完成です

オムレツを作る


本日は直径19cmのフッ素樹脂加工されたテフロンのフライパンを使います。
このフライパンでは「卵」3個を使ってオムレツを作ります。
卵の数によってフライパンの大きさを変えていただきますと、形の良いオムレツができます。

ボウルに「卵」を割り入れ「塩」「白胡椒」を入れて、しっかり白身を切るように左右に泡立て器を振りながらコシを切るようにして溶きます。

ここで卵料理を美味しくするポイントとして「塩」をしっかり入れると、「卵」の味を良く味わうことができます
フライパンを温めてますが、「オムレツ」は熱々のフライパンでジューっと焼きますのでしっかり熱します。

フライパンがしっかり熱くなりましたら「バター」を入れ、「バター」が少し焦げてきつね色・榛(はしばみ)色になり香ばしい香りがしてきましたら、「卵液」を入れるタイミングです。

フライパンに「卵液」を入れるとフライパンに接している部分に〝錦糸卵〟のような薄い膜ができます。
それを外して、外したところにまた「卵液」を流し込んで、またそれを外して—ということを何度も繰り返しますと、薄い膜が何枚もできた状態になります。

「卵液」がなくなった状態で、ゴムベラでその層を切るように混ぜますと綺麗な「卵液」の塊となりますので、それを巻いていくようにします。

外側の「卵」の膜を外して、内側に巻き、フライパンを煽るように揺らしますと中央に割れ目が来ますので、ひっくり返して割れ目が下になるようにします。


少し火に当てると割れ目が閉じて閉じ目となりますので、裏返して閉じ目を上にしてから、ひっくり返しながら「オムレツ」を皿に置きます。

ここに熱々の「きのこのクリームソース」を「オムレツ」にかけ、彩りとして「パセリ」などをふれば出来上がりです。

凝縮したきのこの旨みを楽しむ〈きのこのクリームオムレツ〉の完成です。

  材料〈1皿分〉

材料

卵 3個/塩・白胡椒/バター少々/ベーコン30g/しめじ1/2パック/マッシュルーム 1/2パック/オリーブ油 大さじ1/水 50ml/生クリーム 100ml/パルメザンチーズ 大さじ2/バルサミコ酢 大さじ1 パセリ(みじん切り)少々

作り方

① ベーコンは短冊切り、しめじは石づきを取りほぐし、マッシュルームは3mmの厚さに切る。
② フライパンにオリーブ油を入れ、強火にかけベーコンを色よく焼く。きのこを加え軽く塩をふりソテーする。
③ きのこが色づいてきたら水を加える。水分が飛んだらクリームを加え煮詰める。濃度がついてきたらパルメザンチーズ を加え火を消す。最後にバルサミコ酢をまわしかける。
④ ボールに卵を割り入れ、塩、こしょうを入れてしっかりと溶く。
⑤ フッ素樹脂加工のフライパンをよく熱し、バターを入れる。バターが軽く色づいたら④を入れ、ゴムベラで混ぜながら形を整えオムレツを作る。
⑥ 器に盛りソースをかける。

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