「ヒカリヤ」
髙橋有希
縁起ものの7種の食材で健康に
口伝
七福なます
大根と人参を使った紅白「なます」ですが、7種類の食材を使い縁起の良い料理となります。
大根と人参を短冊に
「大根」と「人参」を短冊切りにします。
「大根」「人参」は切りやすい大きさにしてから桂むきにしますが、包丁を上下に動かしながら、左手で大根を回しながら剥きます。
「大根」は、皮の部分に筋がありますので、皮を厚めに剥きます。
「人参」は、色を良くしたいので皮を剥きます。皮を剥いた「大根」「人参」を1cm幅に切ります。
「大根」「人参」を短冊切りにしますが、1mmに満たないくらいの薄さで切ります。
短冊切りした「大根」と「人参」を2%の塩水(1リットルの水に20gの塩)につけてます。
「大根」「人参」は繊維が異なり漬かる時間が違うため別々の容器の塩水に1時間くらい漬けます。
甘酢を作る
「水」「穀物酢」「砂糖」「塩」を入れて良く混ぜ、しっかりと「砂糖」と「塩」が混ざりましたら〈甘酢〉の完成です。
1時間漬けた先ほどの「大根」と「人参」を一緒のザルにあけて良く絞り、甘酢で〝地洗い〟します。
地洗いとは、漬け込む液体を使って軽く洗い、余分な汚れや塩分を洗って味を馴染ませることです。
保存容器に、地洗いした「大根」「人参」に「昆布」をのせ、〝甘酢〟を具材がひたひたになるくらい入れて、混ぜ合わせます。
空気に触れることなく、満遍なく漬かるように上から落としラップをして蓋をし、冷蔵庫で1日寝かせ「なます」にします。
具材の処理
「シイタケ」の石突きを落としてから塩水に漬けますが、浸透圧で「シイタケ」に塩水が入れば良いので濃度を濃くする必要はありません。
塩水に漬けますのは、「シイタケ」を焼くときにかさかさにならず、ふっくらと焼き上げることができるからです。
「シイタケ」を10分塩水に漬けましたら、石づきを上にしてオーブントースターで5分ほど焼きます。
焼きあがった「シイタケ」を他の食材と同じ大きさになるように5mm幅の大きさに切ります。
「干し柿」のヘタを取り除き、実を開きますが完全に切り落とさない状態で5mm幅の短冊切りにします。
「松の実」と「ごま」を熱したフライパンで一緒に炒ります。
フライパンを動かしながら「松の実」「ごま」が焦げないように炒ります。
「ごま」がパチパチと弾けて、「松の実」に焼き色がつきましたら炒り上がりです。
和える
一晩漬けた保存容器の「なます」から「昆布」を取り出し、「大根」と「人参」と同じ長さになるように切ってから、口にあたらないように、できるだけ細い短冊切りにします。包丁先をまな板につけて、押し切るようにすると綺麗に切ることができます。
「昆布」の短冊切りを「なます」と混ぜ合わせます。
あとは盛り付けですが、「なます」だけですと1週間ほど日持ちがしますが、他の食材と和えてしまうと日持ちせず足が速くなってしまいますので、食べる分(盛り付ける分)だけ和えるようにします。
「なます」に「干し柿」「シイタケ」、炒った「ごま」少々を加えて和えます。
器に盛り付けてから「松の実」を散らして「ごま」を天盛りします。
縁起が良く、健康にも良い〈七福なます〉完成です。
材料〈4人前〉
材料 |
大根 1/2本/人参 1/2本/干し柿 5個/椎茸(大) 3枚/昆布 5cm程/松の実 10g/煎り胡麻 適量/塩 少々 |
〈A〉甘酢 |
水 900cc/酢 360cc/砂糖 225g/塩 15g |
作り方
① 大根と人参の皮をむいて1cm幅に切り、薄切りの短冊状に切る。
② 2個ボールを用意し、それぞれに2%の塩水を入れ大根と人参を1時間程浸ける。ざるにあげ水気を切る。
③ ボールに<A>を混ぜ合わせる。
④ 保存容器(タッパー)に②と③、昆布を入れて上からラップでかぶせて、冷蔵庫で1日寝かせる。
⑤ 椎茸を塩水に5~10分浸けて、軽く水気を取り、約5分オーブンで焼く。その後、5mmの幅の短冊状に切る。
⑥ 干し柿を半分に切り(種を取る)、5mm幅の短冊状に切る。
⑦ 熱したフライパンに松の実と煎り胡麻を入れ、少し煎る。
⑧ ④に入っていた昆布を取り出し、3cmの長さに切り細切りにする。保存容器に戻し、なますと混ぜ合わせる。
⑨ ボールに食べる分量の⑧を入れ、⑤⑥を混ぜ合せて器に盛る。最後に⑦を上から振りかけ完成。
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