「シェ・ イノ」
古賀純二
お米と牛乳の異色のコラボレーション
口伝
ライスプリン/リオレ
本日ご紹介します「ライスプリン」は、フランス語で「リオレ riz au lait」と云います。
「リriz」は〝米〟「オレau lait」は〝牛乳の〟という意味です。
フランスで「米」は野菜という扱いになります。
「米」を使ったメニューはサラダなどもありますが、今回はデザートをご紹介します。
リオレを作る
「牛乳」の中に、「ココナッツ・ファイン(パウダー)」「砂糖/グラニュー糖(分量の半分)」を入れて、沸かし10分間蒸らして濾します。
そこに洗米してから30分間浸水させた「米」を入れます。
「米」は日本米ですがフランスの米に比べて水分量が多く粘りが出やすいため、あまり混ぜないというのが大事な事になります。
リゾットを作る際もそうですが、日本米で作る場合に混ぜすぎるとベチャベチャとした食感になりますので、注意してください。
ですが、「米」が鍋の底に付きやすいので2分から3分に一回くらい、鍋底からかき混ぜます。火加減は「米」を入れてから弱火より少し強めで煮ます。
一般的にココナッツの香りをつける時には、バニラビーンズを使うのですが、最近はとても高価で、なかなか手に入り辛くなりましたので、「ココナッツ・ファイン」を使いました。
他に牛乳に香りをつけるものとして、「紅茶」やお好きな「ハーブティ」を入れて香りを楽しむのもよろしいかと思います。
最初から「砂糖」を分量分全部を入れますと米の煮え方が遅くなりますので、私は、「米」が煮え上がってから残りの分量の「砂糖」と「ゼラチン」を入れるようにしています。
米の食感の目安は、ご自分で食べてみて、プチンとしてちゃんと中まで火が通っている状態が理想だと思います。
煮た後に冷やしますのでこの時点で硬いと食べた時に口の中に残ってしまいますので、お好みですが、硬いと美味しくはありません。
20分から25分ほどで煮上がりますので、「砂糖/グラニュー糖」と水で戻した「ゼラチン」を投入します。
「ゼラチン」は加熱に弱いので火が強いと性質が変わってしまいますので、必ず火を止めてから入れるようにしてください。
「ゼラチン」が余熱で止めましたら。氷水に付けて混ぜながら冷やします。
「米」に濃度があり、そのまま置いていてもなかなか冷めませんから、氷水で急冷します。
ここでも、「米」の粘りが出ないように、回しすぎないように混ぜます。
リオレの特徴は米1粒1粒に食感を感じられるように作る事です。
ここに砂糖を入れずにホイップしただけの「生クリーム」を加えますが、食と健康が料理塾のテーマですから、少し控えめにしています。
よくかき混ぜて、冷蔵庫に3時間ほど冷やしますと「リオレ」の完成です。
盛り付け
「リオレ」にフルーツのソースやアイスクリーム、ホイップクリームを添えたりして、自由に召し上がれます。
本日は2つのソース、「パイナップル」「マンゴー」「パッションフルーツ」を角切りにしたトロビカル系のソースと、「いちご」をそのままピュレにしたソースで仕上げます。
「リオレ」を器に盛り、その周りにソースを添えて、「トロニカ流系ソース」には「ミント」を添えて、「いちご」のソースにはカットした「いちご」と「すぐり」「ミント」を添えて出来上がりです。
プリプリのライスとフルーツのマッチングをお楽しみください〈ライスプリン/リオレ〉の完成です。
材料〈作りやすい分量〉
材料 |
米 150g/牛乳 750cc/ココナッツファイン(粒) 100g/グラニュ-糖 150g/板ゼラチン 2枚/生クリ-ム 200cc |
作り方
① 米はよく洗い、30分程浸水させ、水気を切っておく。
板ゼラチンは水でもどしておく。
② 牛乳とココナッツファイン、グラニュ-糖(半分)を鍋に入れ、沸騰直前で火を止め、ラップをし、10~15分置き、香りを移す。
③ ②を裏ごして、米と合わせ火にかける。煮立ったら弱火にし、たまに混ぜながら25分程、米がやわらかくなるまで煮る。
④ ③にゼラチンと残りのグラニュ-糖を合わせる。氷水にあてながら冷まし、仕上げに生クリ-ムを入れる。器に入れフル-ツをかざる。
◆鍋に米がくっつきやすいので、2~3分に1度は底から離すようにかき混ぜる。日本のお米は粘りが出やすいので、あまり混ぜすぎないように。
◆ココナッツファイン以外にも、バニラビーンズ、紅茶やハーブティーを入れて香りをつけても良い。
◆冷やすとお米が締まるので、食べてみて中まで火が通っていてプチンとした歯ごたえがあるくらいまで炊く。
料理塾