「ル・スプートニク」
髙橋雄二郎
「焼きとうもろこし」の香ばしさがアクセント
口伝
焼きとうもろこしアイス
夏に旬を迎える「とうもろこし」ですが、〝味来〟〝ゴールドラッシュ〟という品種が非常に甘いので、こちらを使った甘くて美味しいアイスクリームを作っていきたいと思います。
「とうもろこし」を茹でて火を通し、焼き色をつけて香ばしさを出したものを、こそぎ落として牛乳に入れ香りを移したものをアイスクリームにします。
焼きとうもろこしを作る
鍋に沸かしたお湯に「塩」を加え「とうもろこし」を入れて4分ほど茹でます。
「とうもろこし」を4分茹でましたらバットなどに上げて、バーナーを使って焼き色をつけます。
バーナーの無いご家庭では、トングで挟んで直火で焼き色をつけてください。
全体に焼き色がつきましたら、粒を取り出しますが「とうもろこし」は中心に向かって甘みが増すので出来るだけギリギリまで取るようにします。
アイスクリームを作る
鍋に「牛乳」と「バニラビーンズ」を入れて沸かします。
さらに、「とうもろこし」を入れて柔らかくなるまで茹でます。
5分ほど煮て「牛乳」に香りが移り柔らかくなりましたらミキサーに入れます。
さらに「生クリーム」を入れて撹拌します。
ボウルに「卵黄」を2個と「グラニュー糖」を入れてよくかき混ぜます。
「グラニュー糖」は「とうもろこし」の甘さによって分量を調節してください。
ブランシールblanchirといって卵の黄色が全体的にもったりと白っぽくなるまでよく混ぜます。
白っぽくなったところで、ミキサーの「とうもろこし」を加えて軽く混ぜてから鍋に移します。
鍋に入れましたら鍋底に当たらない(焦がさない)ように、ヘラなどを八の字に回しながら、もったりとするまでかき混ぜます。
85度の温度で2分、殺菌の意味も込めましてかき混ぜます。
もったりとしましたら、漉し器で濾します。
濾したものをアイスクリームマシンでアイスクリームにします。
ご家庭にアイスクリームマシンがない場合は、バットなどに開けて粗熱を取ってから冷蔵庫に入れ、途中にホイッパーやゴムベラなどで、混ぜたり練るというのを繰り返しますと同じように「アイスクリーム」が出来上がります。
器に、飾り用に取っておいた「とうもろこし」の粒をひき、その上にスプーンなどで「アイスクリーム」をすくってのせます。
この時、スプーンを手のひらで温めると「アイスクリーム」が取れやすくなります。
とうもろこしは茹でてから、こんがり焼くことで香ばしさが増し、より美味しくなりますのでぜひお試しください〈焼きとうもろこしアイズ〉の完成です。
材料〈20人前〉
材料 | とうもろこし(※1)3本/牛乳 450g/バビラビーンズ(縦半割)1/2本分/生クリーム(乳脂肪分38%)200g/卵黄 4個分/グラニュー糖 60~70g |
※1_ とうもろこしの品種は甘味の強い「味来(みらい)」「ゴールドラッシュ」などがおすすめ。
作り方
① 鍋に湯を沸かし、塩少々(分量外)を入れ、皮をむいたとうもろこしを茹でる。4分茹でたら水気をきって取り出す。
② 鍋に牛乳とバニラビーンズを入れて火にかけ、沸いたら火を止める。
③ ①のとうもろこしをバーナーであぶり、全体に焼き色をつける。庖丁で芯から粒を外す(お好みでトッピング用に大さじ1ほど取り分ける)。
④ ②の鍋に③を入れてに火かけ、フツフツとした火加減で10分ほど煮る。
⑤ ④からバニラビーンズを取り除き、ミキサーに移し、生クリームを加えてなめらかになるまで攪拌する。
⑥ 大き目のボールに卵黄とグラニュー糖を入れ、泡立て器で混ぜ合わせる。白っぽくもったりとしてきたら⑤を熱いうちに加え、混ぜ合わせて④の鍋に戻し入れる。
⑦ ⑥の鍋を弱火にかけ、ゴムベラで鍋底から「8の字」を描きながら混ぜ続ける。80℃になったら80℃を保ちながら2分ほど加熱して火からおろす。
⑧ ⑦をザルで濾し、氷水にあてて粗熱をとってからアイスクリーマーで冷やし固める。
⑨ 器に取り分けた③のとうもろこしを盛り、アイスを乗せる。
◆グラニュー糖の分量はとうもろこしの甘味に応じて加減する。
◆作り方③でバーナーがない場合は、とうもろこしを焼き網に乗せて焼くか、トングで挟んで直火にあてて焼くと良い。
◆作り方⑦で加熱する際は、温度が上がりすぎると卵黄が固まってしまうので注意する。
◆アイスクリーマーがない場合は、薄型のバットに流し、粗熱が取れたら冷凍庫へ。固まりはじめたらフォークなどで時々かき混ぜ、冷やし固める。
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