「銀座あさみ」
浅見健二
保存が効くので、おつまみ、おせち料理に最適です!
口伝
ヒラメの求肥昆布巻き
昆布は、北海道道南の求肥昆布を使い、冬場の白味魚・青森産のヒラメを巻きます。
真ん中に生姜を千切りにして甘酢で漬けたものを入れます。
当店のおせち料理には必ず入る一品です。
ヒラメの処理
バットを用意して均一に塩を薄く振ります。
サクの状態のヒラメを薄すぎず厚すぎないように、そぎ切ります。
ヒラメはお造りより少し厚めに切るようにしますと、昆布で巻いたときに良い食感が味わえます。
包丁の刃の全体を使う感覚で引いてください。
ヒラメは鮮魚店でサクにしてもらって皮を除いてもらうと作業が簡単です。
塩を振ったバットにヒラメを並べましたらもう一度上から塩を薄く振ります。
さらにヒラメを重ねて並べます、さらに塩を振ってもう一段重ねます。
塩は30cmから40cmの高さから均等に振るようにします。
低いところから振ると塩が集中してしまいますので、高いところから振るようにしてください。
巻く
昆布の表面には粉が吹いておりますので、バットに千鳥酢を入れて、さっと酢洗いしてから乾かしたものを使います。
求肥昆布というのは、北海道道南産の折昆布を蒸し、砂糖を塗って味付けし、何度も風を通して乾燥させたものです。
千鳥酢は、米と熟成した酒粕から仕込み、醸造された米酢です。まろやかな味とかおりは素材の持ち味を引き立てます。
巻き簾の幅に切った求肥昆布をおき、塩を振ったヒラメをな並べますが、塩は拭き取らずにそのまま並べます。
ヒラメは巻き簾の上下を5cmほどあけて、少し重ねながら並べます。
生姜を千切りにしてボイルし、甘酢につけたものを、酢を絞りながら昆布の三分の一ほどのところに横一列に並べます。
干瓢巻きのようにおきます。
これを手前から巻き簾でぎゅっと巻きます。
最初にしっかりと巻きませんとたるんでしまいますので最初が肝心です。
巻き方は、丸くするというよりは四角に巻く要領で巻きます。
このままでは、保存するにも切るにも不向きですので、ラップでしっかりと巻きます。
両端の余ったラップの部分は捻って内側に折ります。
この状態でしたら冷蔵庫に1週間ほど保存できます。
巻き簾のまま輪ゴムで留めて冷、蔵庫に入れておきますと形が崩れることなく保存できます。
できたてよりも1晩から2晩寝かせた方が美味しくいただけます。
ラップをしたまま2cmから3cmの幅で切りますと崩れず切ることができます。
ラップを外して、昆布が「の」の字になるように盛り付けるときれいです。
昆布がヒラメの旨味を十分に引き出した〈ヒラメの求肥昆布巻き〉出来上がりました。
材料〈5人から6人前〉
材料 |
ヒラメ(刺身用サク) 2サク※ヒラメは皮をひいたもの / 塩 適量/求肥昆布(25cm長) 1枚/千鳥酢 適量/千切り甘酢しょうが※ 適量 |
千切り甘酢しょうが |
しょうが千切り 300g/水 300cc/酢 150cc/砂糖 50g/塩 小さじ1/3 |
作り方
① バットに塩を薄くふる。
② ヒラメを2mmくらいの厚さのそぎ切り(薄造りよりも厚め)にし、①のバットに並べ、上から薄く塩をふる。バットに並びきらなかったら、さらに上にヒラメを並べ上から塩を薄くふる。
③ バットに千鳥酢を入れ、求肥昆布をさっと酢洗いし、白い粉をとる。
④ 巻き簾の上に③を敷き、②のヒラメを1枚ずつ並べる。(求肥昆布の上下5cmずつは空ける)
⑤ ④の昆布手前1/3くらいのところに、甘酢しょうがを横一列に置き、手前からギュッと巻いていく。最後に四角になるように形を整える。さらにラップでしっかり巻き、輪ゴムでとめて冷蔵庫で一晩以上寝かせる。
⑥ ⑤をラップをしたまま2~3cm幅に切り、器に盛って完成。
<千切り甘酢しょうが>
① しょうがはさっと茹で、ざるに広げ冷ます。
② 鍋に調味料を入れ砂糖が溶けるまで温め、容器に移し、水けを絞ったしょうがを漬け込む。
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