「ラ・テンダロッサ」
西沢健三
ヘルシーなのにボリューム満点サラダ
口伝
パンツァネッラ
本日はトスカーナ地方で夏によく食べられるパンを使った前菜「パンツァネッラ」をご紹介します。
「トスカーナパン※」を、「トマト」「赤玉ねぎ」「きゅうり」「バジリコ」を「赤ワインビネガー」で和えて、さっぱり召し上がっていただきます。
※作り方はこちらをご覧ください。
調理する
「トスカーナパン」をオーブンに入れて乾燥させます。残ったものを暖かい所に置いていて硬くなったものでも構いません。
※パンはトスカーナパンがなければ、フランスパン(バゲット)でも構いませんが、食パンは粘り気がありますので避けて、ハード系のパンを使うようにしてください。
乾燥した「パン」を30分ボウルの水に浸してふやけさせます。
ふやかした「パン」の水気を手で絞り、軽く手でちぎりながらザルなどに入れます。
必ず入れていただきたいのが、先程も紹介しました「トマト」「赤玉ねぎ」「きゅうり」「バジリコ」の4つです。
「トマト」は1cm角に切り、種もジュース(汁)も使います。
「赤玉ねぎ」は、スライスします。白玉ねぎでも構いませんが、トスカーナでは色合い、味の面からも「赤玉ねぎ」を使いますので、ぜひお使いください。
「きゅうり」は半月のスライスにします。
「バジリコ」はフレッシュな鮮度の良いものを、葉っぱの状態にしておきます。
和える
ボウルに「パン」を軽くほぐしながら入れて、「トマト」を加えますがジュース(汁)と種も必ず一緒に入れます。
「赤玉ねぎ」と「きゅうり」のスライスを加えて、「塩」をふり、「赤ワインビネガー」を注ぎます。
「白ワインビネガー」でも構わないのですが、「赤玉ねぎ」同様、色合いも含め赤ワインがたくさん作られるトスカーナ、フィレンツェでは「赤ワインビネガー」が基本です。
さらに「オリーブオイル」を加えますが、これもできるだけ上質なものをお使いください。
いま日本でも、イタリア全土の「オリーブオイル」が手に入りますので、できましたらトスカーナ産の「オリーブオイル」をお使いいただければと思います。
最後に入れる「バジリコ」は、包丁で切っても構いませんが、色が変わりやすかったりしますので、手でちぎって入れてください。
ボウルの食材を手でよく混ぜ合わせます。ゴムヘラでも構いませんが、手の方がよく馴染むと思います。
混ぜ合わせましたら、ボウルの「パンツァネッラ」を器に盛り付けます。
本日はトレビスを引いて、その上に「パンツァネッラ」を盛ります。
盛りましたら、「バジリコの葉」を飾り、上から仕上げに香り付けに「オリーブオイル」を注ぎます。
トスカーナは「オリーブオイル」をこよなく愛する地域です。
ボリュームたっぷりでヘルシー、トスカーナの夏の定番サラダ「パンツァネッラ」できました。
材料〈約30個分〉
材料 |
トスカーナパン(スライス)※1 4切れ/ フルーツトマト 3個/きゅうり 1本/赤玉ねぎ 1/2個/バジルの葉(生) 10枚 |
作り方
【下準備】
フルーツトマト は1 センチ角に切り、種も汁も使う。きゅうりは半月のスライス、赤玉ねぎはスライスする。
①トスカーナパンは乾燥して固いくらいがよい。少し柔らかい時は、オーブンに入れたり、常温において、乾燥させる。
② ①のパンをたっぷりの水で3 0 分ほど浸し、水分をしっかり含んだら手で水気を絞り、大ボールに、大き目にちぎりながら入れる。
③ ②に、フルーットマト、赤玉ねぎ、きゅうり、<A>を入れ る。飾り用のバジルを残し、残りのバジルは、葉をちぎりながら加え、手で全体をなじませるように和える。
④ 器にトレビスをのせ、③ を盛り、バジルを飾り、仕上げにオリーブ油を回しかける。※1トスカーナパンとはイタリアトスカーナ地方をはじめ中部地域で食べられている、バターも油も塩も入らないシンプルなパン。
◆トスカーナパンがなければバケットやハード系のパンでも可。ただし、食パンのような柔らかいパンはグルテンが出てしまい不向き。
◆サラダを和える時は手で和えた方が味がなじみやすい。
料理塾