「ラ・テンダロッサ」
西沢健三
どんな料理にも合うトスカーナの伝統的な食事パン
口伝
トスカーナパン
本日はテンダロッサでお出ししている「トスカーナパン」をご紹介します。
「トスカーナパン」の特徴は、塩、砂糖、オイルなど一切入っていない、「水」と「イースト」「粉」だけで作るシンプルなパンです。
シンプルなパンですが、トスカーナ料理やどんなお料理にも合いますので、ぜひご家庭でもお試しください。
生地を作る
ボウルに「生イースト」を入れて、常温のミネラルウォーターもしくは浄水器を通した「水」を加えてよく溶かします。
「生イースト」が溶けましたら、「中力粉」を入れますが、1度に入れず2回から3回に分けて入れ、なじませるように混ぜ合わせます。
強力粉もしくは薄力粉しかない場合は、お好みで混ぜてお使いください。
「生地」が全体にまとまってきましたら、台の上に移します。
テンダロッサは大理石ですが、ご家庭ではステンレスの台の上で構いません。
練り方のコツとしては、体重をかけながら「生地」を中に織り込んで潰すように練ります。
大体7分から8分練りますと、「生地」にツヤが出てきます。
中に埋め込むようにして丸めてボウルに戻し、軽く霧吹きで潤いを与えてから、「生地」の表面に浅く十字の切れ目を入れます
ボウルにラップをして、25度くらいの温かいところに25分から30分ほど寝かせて一次発酵させます。
「トスカーナパン」はイタリアで一番美味しくないパンなどと言われますが、それは先ほども申し上げたように「塩」も「砂糖」「油」が入っていないからです。
イタリアでも珍しくトスカーナ州とウンブリア州以外では見られないパンですが、シンプルな食感で素朴な味だからこそ料理に合うと思います。
世界的な減塩ブームで、私が修行していた頃に比べますと、トスカーナ料理も塩分が控えめになっていると思います。
30分経ちますと「生地」が発酵して1.5倍ほどに膨らみます。
これを打ち粉をしながら、スケッパーなどでボウルから取り出し、打ち粉をした台に移します。
「生地」を軽く押しつぶしながら、ガズ抜きしながら広げます。
広げた「生地」を巻くように成形したら、また温かいところに25分から30分寝かせて二次発酵させます。
トスカーナパンを焼く
二次発酵が終わりましたら、香り付けの打ち粉をします。
打ち粉をしましたら。230度のオーブンで30分焼いてください。
(テンダロッサではピザ窯で焼いています)
焼きあがったパンは、網などの上で1時間から2時間おいて、生地が落ち着いてから、カットして召し上がってください。
どんな料理にも合う伝統的な〈トスカーナパン〉出来上がりました。
材料〈1本分〉
材料 |
中力粉 600g/水 350ml/生イースト 12g ※ドライイーストの場合 6g |
作り方
① <カラメルソース>を作る。鍋にグラニュー糖と水大さじ1を入れ中火にか
① ボウルに生イースト、水をいれイーストをよく混ぜる。溶けたら中力粉を2~3回に分けながら加えて混ぜ、まとまってきたら台に移し、体重をかけながら生地をおりこむように練っていく。(目安で7~8分生地につやがでてくるまで)
② ボウルにまるめて戻し、軽く霧吹きをして十字に浅く切れ目をいれ、ラップをして25℃くらいの場所で30分ほど寝かせる。目安は1.5倍ほどふくらむまで。(一次発酵)
③ スケッパーに打ち粉(分量外)をつけながらボウルから生地をだし、台に打ち粉をして軽く押しつぶしガス抜きをする。そのまま巻くように成形し、さらに25℃くらいの場所で30分ほど寝かせる。目安はひとまわりくらいふくらむまで。(二次発酵)
④ 発酵が終わったら香りづけの打ち粉をして230℃のオーブンで30分ほど焼く。
⑤ 焼けたら網の上などにおいて冷ます。
◆パン作りは材料をきちんと計量してから始める。
◆一次発酵の時に霧吹きをして寝かせるのは表面の渇きを防ぐため。
◆焼けたら網の上などに置き冷ましてから食べるときにカットする。
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