1. アンチョビを効かせて

  2. クレソンを添えて

  3. フレンチで春野菜

  4. 野﨑洋光続 熱燗の肴

  5. 春中華

  6. 白菜使い

  7. 古賀純二のソース

  8. 基本の出汁野﨑洋光

  9. 雑煮 三題

  10. 江戸のおせち壱山﨑美香

  11. 江戸のおせち弐山﨑美香

  12. 濱崎泰輔マンマのトマトソース

  1. 霜止出苗 アンチョビ編

  2. 鴻雁北 蕨編

  3. 雀始巣 浅葱編

  4. 土脈潤起 鱵編

  5. 桃始笑 独活編

  6. 東風凍解 小松菜編

  7. 款冬華 カリフラワー編

  8. 芹乃栄 白子編

  9. 鱖魚群 青梗菜編

  10. 閉塞冬成 ローズマリー編

  11. 金盞香 水菜編

  12. 楓蔦黄 キャベツ編

  1. 料理人街

  2. 日本料理 Japanese

  3. フランス料理 French

  4. イタリア料理 Italian

  5. 中華料理 Chinese

  6. 韓国料理 Korean

  7. ベトナム料理 Vietnamese

フランス料理 山下敦司 通年料理 新着レシピ

鴨肉のコンフィ

「エックス」
山下敦司

オイルで煮込んだ鴨肉が驚くほどほろほろに

口伝

鴨肉のコンフィ

コンフィとは油で煮ることなんですが、普通に焼いたりオーブンに入れたりすることと何が違うかと申しますと、肉が圧倒的に柔らかく仕上がります。
コンフィconfit_豚・鴨・がちょうなどを、そのものの脂で煮たもの。同じ脂肪で完全に覆う長期保存用料理。
なかなか馴染みのない料理かもしれませんが、ぜひチャレンジしてみてください。

鴨肉の下処理

ボウルに「岩塩(粗塩)」を入れて押し潰した「黒胡椒」、細かくちぎった「ローリエ」、茎を引くようにしてとった「タイム」の葉、「クローブ」を加えてよくかき混ぜます。

鴨もも肉」を掃除しますが、毛が付いていることがありますので、その場合は骨抜きまたはピンセットで抜きます。


「鴨もも肉」の皮と身の間の脂を手ではがし取ります。

脂を取りましたら肉の面に沿って余分な皮をキッチンバサミで切り取ります。


大きめのタッパーなどの保存容器に、先ほど「ハーブと混ぜ合わせた岩塩(粗塩)」を敷き、「鴨もも肉」を置きます。

「鴨もも肉」を覆うように残りの「岩塩(粗塩)」を全体にまぶし入れます。
このまま冷蔵庫に20時間ほどおきます。

塩の乗り方が時間によって変化しますでお好みで調整ください。

コンフィを作る

20時間おいた「鴨もも肉」の塩を洗い流して、布などでしっかり水気を切ります。
鍋に「ラード」を入れて中火で80度から85度くらいを保ってください。
「にんにく」の香りをつけたい方はここで入れます。

鍋にひたひたになる状態で「鴨もも肉」を入れて、温度計をセットして5時間ほど煮ます。
温度計をセットできない場合などは、85度に設定したオーブンで5時間から6時間煮込んでも構いません。


煮込んだ「鴨もも肉」を「ラード」ごと保存容器に入れておきますと冷蔵庫で保存することができます。


保存容器の「ラード」を崩して「鴨もも肉」を取り出します。

取り出した「鴨もも肉」は冷たくてこのまま焼くことができませんので、160度のオーブンで約10分温めます。

付け合わせを作る

「ジャガイモ」を7mmの厚さの半月切りしてから、くっつかないように水に浸けてから布などで水気を切ります。
フライパンに「サラダオイル」を多めに入れて、水気を切った「ジャガイモ」を中火で両面が綺麗に色づくまで焼きます。
火加減を弱火にしてから焼き色のついた「じゃがいも」から裏返します。

ガス台の場合は、均一に火が入るようにフライパンを動かしながら炒めます。
「じゃがいも」の両面が綺麗に焼けましたらザルにあけて油をきります。
フライパンに「無塩バター」を少し落として「玉ねぎ」のスライスを炒めます。
「玉ねぎ」に透明感が出てきて炒まりましたらもう少し「無塩バター」を落として、先ほどの「ジャガイモ」を入れて充分に絡まりましたら「塩」で味を整え、「パセリ」のみじん切りを加えて混ぜれば付け合わせの出来上がりです。

仕上げ

10分温めた「鴨もも肉」をオーブンから取り出し、フライパンに保存容器の中で「鴨もも肉」を覆っていた「ラード」を多めに入れます。
「鴨もも肉」を皮面から入れて「ラード」で揚げ焼きのようにします。


皮面にパリッとした焼き色が付くまで中火で焼きます。
皮面に焼き色がつきましたらひっくり返して裏面を焼きますが、中をしっとりとさせるため反対面は軽く焼きます。
器に「ジャガイモの付け合わせ」を盛り、その上に「鴨もも肉のコンフィ」をのせれば出来上がりです。

皮はパリッと中はしっとり〈鴨肉のコンフィ〉とても美味しいのでぜひチャレンジしてください。

材料〈2人前〉

 材料

骨つき鴨もも肉  2本/粗塩 100g/黒こしょう(粒) 小さじ1と1/2/タイムの葉(生) 2枝分/ローリエ(乾) 1枚/クローブ(粒) 4粒/ラード 適量

〈A〉

じゃがいも(メイクイーン) 大1個/玉ねぎ 1/2個/サラダ油 大さじ2/バター 大さじ1/塩 少々/パセリのみじん切り 大さじ2

作り方

① 鴨肉は毛が残っていれば毛抜きで抜く。皮と身のあいだの余分な脂をちぎりとり、はみ出した皮をキッチンばさみで切り落として形を整える。
② 粗塩、粗くつぶした黒こしょう、タイム、細かくちぎったローリエ、クローブを加えて混ぜる。保存容器に鴨肉を塩でおおうようにまぶして入れ、冷蔵庫で20時間ほどおく。
③ ②を流水で塩を洗い落とし、しっかりと水気をふく。
④ 鍋にラードを入れて中火で80~85℃に温め、鴨肉を入れてごく弱火にする。ラードは鴨肉がかぶるくらいの量に調整する。好みで皮付きにんにく1かけを半分に切って入れてもよい。
⑤ 85℃を保ったまま5~6時間煮る。煮終わったら保存容器に移す。
⑥ 食べるときに鴨肉をラードから取り出し、160℃に温めたオーブンに入れて10分ほど温める。
⑦ 付け合わせを作る。じゃがいもは7mm厚さの半月切りにして水にさらし、しっかり水気をふく。玉ねぎは薄切りにする。
⑧ フライパンにサラダ油を中火で熱し、じゃがいもを炒める。透き通ってきたら少し火を弱め、両面にこんがり焼き色をつけ、ザルに上げて油をきる。フライパンにバターを溶かして玉ねぎを炒める。透き通ってきたらじゃがいもを戻し入れ、バターをからめる。塩で調味し、パセリを加えて混ぜて、取り出す。
⑨ フライパンをきれいにして中火で④のラード大さじ2を熱し、温めた鴨肉の皮目を下にして入れて、パリッとした焼き目がつくまで焼く。上下を返して1分ほど焼く。
⑩ 器に⑦を敷いて鴨肉を盛りつける。

ラードがなければ、サラダ油に皮付きにんにく1かけを半分に切って入れて代用する。
油の温度を85℃の低温に保つことが大切。85℃に温めたオーブンに入れてもよい。
鴨肉の皮を焼くときは、フライパンをときどき傾けて揚げ焼きのようにする。

料理塾

関連記事