「よだれ鷄」
飯田徹也
日本人が好きな甘じょっぱい味付けがクセになるみそ炒め
口伝
豚ひき肉の味噌炒め
北京でよく食べられる〝金醤(jīnjiàng:ジンジアン)〟という調理法を使った豚肉の炒め物です。
日本人が大好きな甘塩っぱい料理となります。
ご飯にかけても麺に乗せても美味しいので、ぜひ作って見てください。
材料の下準備
使います食材は「肩ロース(豚バラでも可)の豚ひき肉」、ひき肉に合わせてサイの目切りにした野菜「ズッキーニ」「アスパラ」「赤パプリカ」「黄パプリカ」、「干し椎茸を戻したもの」「マコモダケ」こちらもサイの目切りにします。
「マコモダケ※」は筍と百合根の中間のようなホクホクとした食感ですのでスーパーなどで見かけたら是非使ってみてください。
※マコモダケ(真菰筍)_イネ科の真菰の肥大した茎の部分。クセがほとんどなく、柔らかい筍のような歯ざわりがあり、ほのかな甘味とかすかにとうもろこしのような香りがする。中華料理でよく使われる食材。
「マコモダケ」を下処理します。
緑の部分は使えないので手で取り除き、皮をピーラーで剥いてから下の固い部分を切り落とし、サイの目に切ります。
味噌炒めを作る
食材を160度から170度の油で油通しします。
油通しは火を入れるのではなく味を入れるための行程ですので、油に入れるのは一瞬で結構です。
「ズッキーニ」「アスパラ」「赤パプリカ」「黄パプリカ」「マコモダケ」を油に入れて香りが立ってきたらザルなどに上げます。
そのままの鍋で、「塩」「胡椒」をした「豚ひき肉」を入れて、中火で豚の嫌な脂を辛抱強く抜きます。
「豚ひき肉」はあらかじめ冷蔵庫から出して常温に戻しておくと解れやすくなります。
7割くらい火が通りましたらザルにあけて、そのまま鍋に「戻した干し椎茸」を入れて乾煎りしてより香りを出してこれもザルにあけます。
さらに鍋に「サラダ油」を入れて「生姜」と「にんにく」のみじん切りを入れて弱火でじっくり香りを出します。
香りが出たところで「豚ひき肉」と「戻した干し椎茸」を加え、油通しした野菜類を戻して軽く炒め「酒」「醤油」「甜麺醤/てんめんじゃん」を入れます。
「甜麺醤」を入れましたら焦げやすいので強火にして一気に炒め「砂糖」を加えます。
全体に混ざったところで「ごま油」を鍋肌から廻し入れて出来上がりです。
盛り付け
器に、味噌と絡めると美味しい「ビーフン」を高温でサッと揚げたものを盛り、その上に「豚ひき肉の味噌炒め」を盛り付けますが、中華の場合は料理をできるだけ高くなるように盛りますとかたち良くなります。
野菜とキノコの食感が楽しめる甘塩っぱい〈豚ひき肉の味噌炒め〉の完成です。花巻と一緒にお召し上がりください。
材料〈4人前〉
〈A〉 |
アスパラ 2本/マコモ茸 2本/ズッキーニ 1本/赤パプリカ 1/4個/黄パプリカ 1/4個 |
材料 |
サラダ油 大さじ1/にんにく(みじん切り) 小さじ1/2/しょうが(みじん切り) 小さじ1/3 |
飾り用 |
ビーフン 適量/白ごま 適量 |
作り方
① 材料を全てサイの目切り(6~7mm角)にする。
※マコモダケは、緑の皮を手でむき、ピーラーで外側の皮をむいてからサイの目切りをする。
② フライパンをあたため、油を入れ、<A>を油通しザルにあげる。
③ 同じフライパンで豚ひき肉を塩、コショウ(分量外)をし炒め、7割くらい火が通ったら一旦ザルにあげる。
④ 同様に同じフライパンで干ししいたけを空煎りしザルにあげる。
⑤ 鍋にサラダ油大さじ1を入れ、弱火でにんにく、ショウガをじっくり炒める。
⑥ 豚ひき肉としいたけを鍋に戻し炒める。<A>の材料を戻し入れ、酒、醤油、甜麺醤の順に調味料を入れ、強火でよく炒める。その後、砂糖を入れる。
⑦ 最後にごま油を鍋のふちから回し入れる。
⑧ 皿に揚げたビーフン(高温の油で揚げ、クッキングペーパーで油を切っておく)を盛り、その上から肉みそ炒めをかける。
⑨ 最後に白ごまをお好みでふる。
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