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  2. 日本料理 Japanese

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イタリア料理 西沢健三 料理の時候 通年料理 新着レシピ

クロスティーニ3種

 

「ラ・テンダロッサ」
西沢健三

テーブルが華やぐ3種のイタリア風オープンサンド

口伝

クロスティーニ3種

「クロスティーニ」は、トーストまたはグリルしたパンの上に、具材をのせて手で食べるものです。

本日は、イタリア・フィレンツェで伝統的なフェガティーニ(レバーペースト)など、3種のクロスティーニを作ります。

フェガティーニを作る

新鮮な「レバー」を掃除します。
心臓と同じく、レバーには筋と脂がついていますので、簡単に取り除きます。
鮮度が良い場合は血管なども、あまり気にせずにそのまま火を入れます。

「レバー」はたまに変色している部分がありますので、カットしながら取り除いてください。


鍋に「オリーブオイル/できるだけ良質なもの」、トスカーナで使われるコクのある「赤玉ねぎ」のスライスを入れ、最初は強火で鍋が温まってきたら中火にして、「塩」を入れます。

「赤玉ねぎ」にしんなり甘さが出てきたら、「ローリエ」を入れて香りを出します。

塩気を効かすために軽く水で洗った「ケッパー」と「アンチョビ」を加え、「アンチョビ」が溶けてて香りが立ってきたら、掃除した「レバー」を入れます。
レバーを入れたら強火にして5分ほど、イタリア料理でいうストゥファート=炒め煮します。

「レバー」に7割ほど火が入りましたら、シチリアの「マルサラ酒」を加え、しっかり目に「胡椒」をします。

「レバー」は、細かくするとボソボソになりますので、滑らかさを出すために細かくせず水分とアルコールが飛ぶまで炒め煮(ストゥファート)します。


塩加減はフードプロセッサーでペースト状にする際に、微調整します。

「レバー」にほんのり赤みが残るくらいになりましたら、「ローリエ」を取り除き、「レバー」が 冷たくなると綺麗に回らないので、熱い状態のままフードプロセッサーに入れます

撹拌しながら「バター」「オリーブオイル」を加えて、乳化させながらペースト状にします。

味見をして塩加減を調整すれば出来上がりです。

アーティチョーク

「アーティチョーク(チョウセンアザミの若い蕾)」の葉を一枚一枚はがします。

葉をまとめてはがしますと、中の実まで取れてしまいますので、丁寧に一枚一枚はがすようにします。

下が黄色い部分になりましたら、1枚味見をして柔らかければ、茎の緑の部分を剥き中の白い部分を残します。

黄色い部分から上をカットして、さらに残りの部分を縦半分にカットします。


さらに内側の部分に〝ヒゲ/硬く尖っているので食べられない〟がありますので、これを取り除いてから、手早くスライスして「レモン汁」を絞りかけます。

「レモン汁」は色止めとアク抜きになりますので、カットしたら素早くかけるようにします。

「イタリアンパセリ」を混ぜて、「オリーブオイル」「塩」を加えてさっと和えます。

黒キャベツと白インゲン豆

「黒キャベツ/カヴォロネーロ」は、トスカーナ料理でスープなどでよく使う南イタリアではほとんど見かけない野菜です。

本日は福岡産の無農薬のものを使います。

「黒キャベツ」の特徴は、形状が通常のキャベツのように丸い形ではなく、白菜のように縦に生えます。

また、芯の部分が非常に硬く、芯を丁寧に上の方まで取り除きます。

鍋で「黒キャベツ」をパスタと同じ1%塩分濃度の茹で汁で約5分間茹でてから、小さくカットします。

「にんにく」を手で潰してフライパンに入れ「オリーブオイル」を加えてから火を点けます。

にんにく」などの香りをつけるときは、基本的に「オリーブオイル」を入れてから火を点けます。


特に良質のオリーブオイルを使う場合などは、火を入れすぎないようにします。
火加減は中火にして、「にんにく」が軽く色づいたら、茹でた「黒キャベツ」を入れ「塩」をふって、軽く「にんにく」の香りがついた「オリーブオイル」を合わせるようにして炒めます。

柔らかくなるまでゆっくり煮た「白インゲン豆/乾燥物は1日水に浸して戻してから煮る」を加えて、「豆の茹で汁」を少々と「塩」、お好みで「胡椒」で味を調整してください。

仕上げ

「トスカーナパン」を1cmほどのお好みの厚さでカットして、トーストします。

トスカーナ風「クロスティーニ」の食べ方は、器に「生ハム」「サラミ」を一緒に盛ります。

「フェガティーニ」「アーティチョーク」「黒キャベツとインゲン豆」をトーストしたトスカーナパンに乗せて、「オリーブオイル」をかけ、「フェガティーニ」にはお好みで「胡椒」をふった「クロスティーニ」を器に盛り付けます。




テーブルを楽しくする、トスカーナの伝統的な前菜を使った〈3種のクロスティーニ〉できました。

  材料〈1本分〉

 レバーペースト10人分

鶏レバー  1キロ/赤玉ねぎ  2個/ケッパー  20g/アンチョビ(フィレ)  10枚/オリーブ油(EXV)  50ml~/塩  適量/白こしょう  適量/ローリエ  1枚/マルサラ酒  300ml/バター(有塩)  100g/オリーブ油(EXV)  1/2カップ

アーティチョークのサラダ

アーティチョーク  1個/レモン汁  大さじ2/オリーブ油(EXV)  適量/塩  ひとつまみ/イタリアンパセリ  適量

黒キャベツと白インゲン豆のトスカーナ風

黒キャベツ  10枚(150g)/白インゲン豆(煮たもの)※1  150g/にんにく  1かけ/オリーブ油(EXV)  大さじ2/白インゲン豆の煮汁(水でもよい)  少々/塩  少々/こしょう  お好みで

付け合わせ

生ハム、サラミ  適量/黒こしょう  適量/オリーブ油(EXV)  適量

※1.  白インゲン豆の煮かた:白インゲン豆を一晩水で戻す。鍋に水で戻した白インゲン豆、水、塩少々を入れ柔らかくなるまでゆっくり煮る。

作り方

【下準備】
・赤玉ねぎは薄くスライスする。
・ケッパーは塩漬けしたものを使う場合は、水で軽く洗っておく。

<レバーペーストを作る>
① レバーは筋と血のかたまりを除き、一口大に切る。
② 鍋にオリーブ油(EXV)、赤玉ねぎを入れ最初は強火で鍋が温まってきたら中火にし、塩をして玉ねぎがしんなりするまで炒める。
③ ローリエ、ケッパー、アンチョビを加え炒める。アンチョビがとけて香りがでてきたらレバーを入れ強火にして5分ほど炒め煮する。
④ レバーに7割ほど火がはいったらマルサラ酒、こしょうを加え中火にしてアルコールを飛ばすように煮る。
⑤ ローリエを取り除きフードプロッセッサーにかけペースト状にし<A>を加えさらに乳化させるように回す。

<アーティチョークのサラダを作る>
① アーティチョークはがくを1枚ずつはがし下の方が黄色っぽくなり1枚食べてみてやわらかくなったら、茎の緑色の部分をむき、上半分を切り落として縦半分に切り、中心のひげを除いて薄切りにする。
② 切ったら手早くレモン汁を加え混ぜ、イタリアンパセリ、オリーブ油(EXV)、塩をしてさっと和える。

<黒キャベツと白インゲン豆のトスカーナ風を作る>
① 黒キャベツは芯の部分をとり、1%の塩を入れた湯で20分ほど茹で粗みじん きりにし水気を絞る。
② にんにくをつぶしてオリーブ油(EXV)と鍋に入れ中火にし、香りが出てきたら①の黒キャベツを加え、塩をして炒める。白インゲン豆、豆のゆで汁を加え塩で味を整える。 

<盛り付け>
トスカーナパンを1cm厚さに切りトーストする。お皿に生ハム、サラミを盛る。トーストしたパンに3種の具材をのせ、お好みでオリーブ油(EXV)をかける。レバーペーストにはお好みで黒こしょうをかけて完成。

紫玉ねぎは普通の玉ねぎに比べてこくがある。イタリアでも甘味の強い赤玉ねぎを使う。
アーティチョークは色が変わりやすいので切ったらすぐにレモン汁をかけ色どめする。あくを抜く役割もある。
黒キャベツは日本のキャベツと違い固いため芯はしっかりとり長く茹でる。
白インゲン豆の煮かた・・・一晩水で戻し塩少々を入れた水に入れ火をつけゆっくりと柔らかくなるまで煮る。
クロスティーニ・・・イタリア語で小さなトーストという意味のアンティパスト
パンの上に相性のいいチーズやオイル、野菜、肉の加工品などをのせてたべる
アーティチョーク・・・チョウセンアザミの若いつぼみ。ヨーロッパ、アメリカでは広く一般的な野菜食用とされている

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