ビタミンがぎっしり
穀雨の末候_「牡丹華/ぼたんのはなさく」この時候に「さや豌豆/さやえんどう」をいただきます。
牡丹華_5月1日から5月5日
牡丹華_色鮮やかに牡丹の花が咲く頃です。その華麗な姿から中国では牡丹は〝花の王〟と呼ばれて愛でられました。
3月から7月にかけて〝サザエ〟が旬となります。
荒波の中で育ったサザエは、流されないようにと角がとんがり、静かな内海に育ったものには突起がほとんどないそうです。
イメージでは、荒波で育ち角が尖った方が美味しそうだと思ってしまいますが、角のとんがり具合と旨味には関連なく、尖っていてもいなくてもどちらも味は変わらないそうです。
サザエの口を上にして強火で焼き、蓋から汁がこぼれたら醤油を注ぎ、再び吹きこぼれたら素早くいただく、シンプルな調理がよろしいようです。
しかし、〝サザエさん〟のヘアスタイルはツンツンでなければなりません。
さや豌豆_血管や皮膚を健康に保つ
マメ科。ローマ時代にはすでに栽培されていた歴史のある野菜。日本へは9世紀末に伝来し、明治時代以降に様々な品種が伝わった。さや豌豆は、大別すると〝絹さや〟〝オランダさや〟のように「早採りしたさやを食べる品種」と〝さとうざや〟や〝スナップ豌豆〟のように「さやも豆も食べる品種」、「豆だけを食べる品種」〝グリンピース〟などに分けられる。
【選び方】さやだけを食べるものは、豆が育ちすぎず薄く、緑色が濃く、バッキと折れるほど張りのあるものを、さやも豆も食べる品種はさやの緑が濃くて豆が詰まっているものを選ぶ。
【旬の時期】2月から4月
【産地】鹿児島県、愛知県、福島県、和歌山県など。
【保存の方法】生のさや豌豆は、新鮮なうちにさっと茹で余るようなら保存袋に入れて冷凍保存をする。
【栄養】豆類特有のタンパク質と糖質を多く含みビタミンCが豊富でその含有量はイチゴと同等。また、ビタミンB1・B2が含有する炭水化物とともに糖質をエネルギーに代謝させるため疲労回復や食欲増進に効果がある。
以上、野﨑洋光『料理上手になる食材の基本/世界文化社』より
料理事例のレシピは、野﨑洋光料理長「玉ねぎと貝柱のスープ」「海老の緑和え 絹さやトースト」「鯛の淡煮」「ぶり大根」「筑前煮」髙橋有希料理長「野菜の旨煮」などをご参考ください。