立冬_令和元年11月8日から11月21日まで
旧暦の十月十日に風習として行われていたのは「十日夜/とおかんや」です。これは収穫を祝い感謝する行事で、この日に「田の神」がお帰りになるとされていました。そのため米作農家では、この日までに稲刈りを終わらせるのが決まりごとになっていました。今年は11月6日がその日に当たりましたが、多くの地域では11月10日に日にちを定めているようです。
亥の子餅とこたつ開き
旧暦の十月はまた「亥の月」とされています。「十日夜」と同じように「亥の子祭」りもまた収穫際で、人々はこの日に「亥の子餅」を食べて祝いました。子供が〝亥の月〟の〝亥の日〟〝亥の刻〟に「亥の子餅」を食べると健康に育つとされていました。
「亥の子餅」は、亥(猪)が多産であることにあやかって、収穫/宝が増え縁起が良いということで食べられたのが由縁とされていますが、中国では「楊貴妃」の誕生月が亥の月であることから、楊貴妃のように栄華を極めることができるようにと食べられていて、こちらが本家のようです。
さらに、火事の多かった江戸では、亥が陰陽五行で火を治める〝水〟を司るとされているため、亥の月の初亥の日にこたつを出す「こたつ開き」をすると、その年の冬には火事がないという縁起担ぎがなされていました。
また11月7日は、〝いいなべ〟という語呂合わせで「鍋の日」とされています。それにちなみ、今回は「鍋特集」を中心に更新をしています。こたつで鍋_冬のご馳走です。
『シェフパートナーズ 料理塾』編輯子 秋山 徹