「山さき」
山﨑美香
お魚が千匹?枝豆の食感とじゃこのうま味でおかわり必至
口伝
千びきご飯
「千びきご飯」とは、ジャコを使った炊き込みご飯で、〝魚が千びき入っているように見える〟というところから名付けられたものです。
江戸時代の料理の本に残っている料理のうちのひとつです。
夏に食欲がない時などに、おじゃこの塩分と枝豆でとても栄養バランスが良く、美味しいく食欲も進みますので、食欲のない時などにこの混ぜご飯をご用意いただけましたら良いと思います。
具材の用意
「米」と、塩茹でしてさやから出し薄皮をむいた「枝豆」を用意します。
枝豆」の薄皮は、炊いた時にご飯と混ざって食感が悪くなりますので、手間ですがひとつひとつ剥くようにしてください。
「おじゃこ」は、炊き上がりに混ぜますので、炊き込むのは「枝豆」だけとなります。
「米」は洗ってからザルに1時間ほどあげておきます。
炊飯ジャーの場合は普通に浸水してください。
土鍋で炊く
土鍋に「米」「水」「酒」「塩」を入れてかき混ぜた中に、茹でた「枝豆」を入れ蓋をします。
強火で10分から15分で炊き上がりますが、土鍋ですので普通の鍋と火の入り方が違います。
強火にかけて蒸気が吹いてきたら、しばらくして火を弱くしてから、〝おこげの香り〟がしてきましたら、火を止めます。
土鍋を使ってご飯を炊く時の注意として、土鍋でお米を研がないようにしてください。
土鍋は外側に水分が入りますと、火にかけた時に割れる恐れがあります。
「水」の分量は硬めの方が美味しいと思いますが、浸水させませんので「米」と〝同量プラス20ccから30cc〟がちょうど良い硬さとなると思います。
火を止めて10分から15分蒸らしてから蓋を開けて「じゃこ」を撒くように入れます。
「じゃこ」と「枝豆」「ご飯」を混ぜ合わせたら、再度蓋を閉めて少し蒸らします。
蓋をあけると「じゃこ」と「大豆/枝豆」のとても良い香りがします。
「枝豆」の時期でないときは、節分の時などに使う「炒り大豆」の皮を剝いてお使いになっても、とても香ばしいご飯が炊けます。
鮮やかな枝豆とじゃこが食欲をそそる〈千びきご飯〉できました。
材料〈2人前〉
材料 |
米 300ml/酒 大さじ2/水 300ml/塩 小さじ1/2/枝豆 200g:正味80g/チリメンジャコ 30g |
作り方
【下ごしらえ】
枝豆は塩ゆでしてさやから豆をとり、1つ1つ薄皮をむく。
① 米は洗って1時間ほどざるにあげておく。
② 土鍋に①の米、水、酒、塩を入れ軽く混ぜ、枝豆をのせて蓋をして強火で10分ほど炊く。
④ 10~15分ほど蒸らしてからじゃこを加え、また蓋をして少し蒸らす。
⑤ まぜて器に盛る。
◆枝豆がない時期であれば炒り大豆の皮をむいて炊いてもおいしい
◆枝豆の薄皮をむくと口当たりや見た目がよく仕上がる。
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