ホワイトソースいらずで簡単!
ホクホクのじゃがいもをビストロの味に
口伝
グラタン ドフィノワ
このグラタンは「ジャガイモ」を使ったグラタンで、ジャガイモのとっても美味しいフランスで生まれた庶民的な料理です。
フランス人が1日に一回は食べると云われるくらい根付いている料理です。
庶民的なビストロでも食べられますが、格式の高いレストラン・グランメゾンなどでも付け合わせとしてよく出てくるほど、フランス人が大好きなジャガイモ料理です。
フランスに行くたびに感動してしまうほど、日本の「じゃがいも」とは違った旨味を持つフランスの「ジャガイモ」は美味しいのです。
※グラタン・ドフィノワ_gratin a la dauphinoiseドフィネ地方の代表的な料理のひとつ
ジャガイモの調理
「ジャガイモ」の皮を剥きますが、本日は煮崩れしにくい横長が特徴の「メークイン種のジャガイモ」を使います。
皮を剥いた「じゃがいも」を5mmくらいの厚さにスライスします。
ソースを作る
「牛乳」と同量の「生クリーム」をボウルに入れ、「塩」、みじん切りした「ニンニク」、香り付けに「ナツメグ」を入れてしっかりと混ぜ合わせます。
この料理の場合「ニンニク」が重要ですので、必ず入れてください。
ソースを鍋に入れてから、スライスしたまま洗っていない「ジャガイモ」を入れます。
ソースがを先に入れるのは、ジャガイモを先に入れて鍋底に張り付かないようにするためです。
また「ジャガイモ」を洗わないのは、「ジャガイモ」の本来持つでんぷん質でグラタンの粘り気を出すためです。
鍋を火にかけて「バター」を加えて、ソースが沸きましたら弱火にして10分間煮ます。
この料理は、フランスの「ジャガイモ」のサツマイモに近いホクホクした食感を利用したグラタンなのですが、日本の「ジャガイモ」の場合は水分が多いので、一旦煮立たさせて余計な水分を抜くことで「ジャガイモ」の凝縮感を感じていただけると思います。
また、一旦沸かせることによって味が凝縮しますし、火も通りますのでオーブンに入れる時間が半分以上短縮することができます。
10分煮ましたら、耐熱皿に移して「チーズ」をのせてから、230度のオーブンで6分間加熱します。
ご家庭のオーブンによって違いがると思いますので、表面のチーズが溶けて色づいたらそれが焼きあがりの合図です。
オーブンから取り出し「黒胡椒」「パセリ」を散らして〈グラタン ドフィノワ〉出来上がりです。
焼き上がりの間に
秋元シェフがフランス料理を始めたきっかけ
イタリアのマンマの味、大皿でどんと子供たちに提供する愛情いっぱいの料理に、まず惹かれました。
やがて西洋料理を学ぶ中で、フランスの地方料理が地域の気候によって農作物などの素材が変わり、その料理法もまた異なるという、四季ごとに素材のことなる日本料理・郷土料理に通じると興味を持ったこと。
ひとつひとつの素材を活かす料理法、盛り付けの美しさなどにも興味をそそられまして、いつの間にかイタリア料理からフランス料理に変わりました。
お料理を目の前の人に喜んでいただきたいという思いが、常に私の根底にあります。
本日ご案内するお料理が、お母さんがご家庭で愛するご家族のために作っていただけるようにと考えています。
材料〈15cmグラタン皿2枚分〉
材料 |
じゃがいも(メークイン) 3個 |
〈A〉 |
生クリーム 200ml/牛乳 200ml/塩 5g/ニンニクみじん切り 少々/ナツメグ 少々 |
作り方
① じゃがいもは皮を剥き5mmのスライスにする。
② ボウルに<A>を入れて混ぜる。
③ ②を鍋に移し、じゃがいもとバターを入れる。沸いたら弱火にして10分間煮る。
④ ③を器に入れ上からチーズをのせオーブンで焼く。(230℃で約6分)
⑤ オーブンから取り出し、黒コショウとパセリをふり掛けて完成。
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