「ヒカリヤ」
髙橋有希
春の味覚 出汁をたっぷり含んだ油揚げとふきは相性抜群!
口伝
ふき信田巻き
「ふきの信田巻き※」を作ります
※信田巻(しのだまき)は、油揚げを開き、野菜、魚のすり身、肉、豆腐などを巻いた料理。
材料の下準備
「ふき」を「油揚げ」の大きさの長さに合わせて少し大きめに切り分けます。
「糸三つ葉」の根本を落としますが、輪ゴムで束ねておきますと扱いやすくなります。
「油揚げ」の両サイドと側面に包丁を入れて開きます。
次に「ふき」に「粗塩」で板ずりします。
まず5本から6本を手に取り「塩」をすり込んでから、また板の上ですります。
板ずりは下味をつけるのではなくて、「ふき」の色をより良く出すための作業です。
鍋に湯を沸かし、強火で「ふき」を2分から3分茹でます。
「ふき」の太い部分を指で押して柔らかくなっていたら茹で上がりですので、取り出して氷水に漬けて色止めます。
同じ湯で「糸三つ葉」を茹でますが、軸をさっと茹でてから全体を入れて2秒から3秒で取り出し、こちらも氷水に漬けます。
さらに、開いた「油揚げ」を入れて油抜きします。
この時、お湯は「ふき」のアクの色がついていますが、気にしなくて大丈夫です。
油抜きしまし「油揚げ」はザルに上げます。
氷水から「糸三つ葉」と「ふき」を取り出して「ふき」の皮を剥きます。
「ふき」の皮は途中まで剥いてから、まとめて束にして剥けば綺麗に剥けます。
また、反対側もスジが残らないように必ず両面剥くようにします。
信田巻きを作る
「油揚げ」は折り畳んで、掌で押しつぶすように水気を切ります。
まな板の上に「油揚げ」を内側を上にして置き、その上に「ふき」を4本から5本置いてから巻きます。
巻いた状態のものを竹皮で結びますが、竹皮がない場合はタコ糸で結構です。
「ふきを巻いた油揚げ」の両端を軽く結びます。
鍋に「かつおと昆布の出汁/市販の出汁でも可」を入れて火を点け、「薄口醤油」「みりん」を入れて沸いたところに「ふきを巻いた油揚げ」を入れて落とし蓋をします。
「出汁」が沸騰しましたら、火加減を弱火にして2分から3分煮ます。
「ふき」の色が飛ばないように鍋ごと氷水で冷やします。
熱が取れ冷めましたら、「ふきを巻いた油揚げ」を取り出して、竹皮をほどいてから、切り分けます。
切り分けた「ふきを巻いた油揚げ」を「糸三つ葉」で〝横結び〟で結びます。
「糸三つ葉」の両橋を落とし(落としたものはお汁などに入れてお使いください)器に盛り付けて、炊いた出汁をかけて出来上がりです。
ふきと油揚げの抜群の相性をお楽しみください〈ふきの信田巻き〉完成です。
材料〈4人前〉
材料 |
ふき 1/2束/油揚げ 2枚/糸三つ葉 1/2束/竹皮(たこ糸でも可) 適量 |
だし | 出汁 3カップ/うす口しょうゆ 40ml/みりん 40ml |
作り方
① ふきは18㎝程に切り、塩ずりしてから2~3分ゆで、冷水に落とし皮をむく。糸三つ葉をさっとゆでて、氷水に入れて水気を切っておく。
② 油揚げはひらいて、ふきをゆでた湯で油抜きし、水分をしっかり絞り冷ましておく。
③ ふきを4~5本芯にして油揚げで巻き、竹皮で2か所軽く結んでおく。
④ 鍋に<だし>を入れ、沸騰したら③を入れて落し蓋をする。もう一度沸騰したら弱火にして3分程炊き、冷ましておく。
⑤ 竹皮をほどき、4つに切り分ける。糸三つ葉で結びなおし、器に盛り付けて完成。
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