1. フレンチで春野菜

  2. 春中華

  3. 野﨑洋光続 熱燗の肴

  4. 白菜使い

  5. 古賀純二のソース

  6. 基本の出汁野﨑洋光

  7. 雑煮 三題

  8. 江戸のおせち壱山﨑美香

  9. 江戸のおせち弐山﨑美香

  10. 濱崎泰輔マンマのトマトソース

  11. 髙橋雄二郎のソース

  12. 音羽創のソース

  1. 雀始巣 浅葱編

  2. 桃始笑 独活編

  3. 土脈潤起 鱵編

  4. 東風凍解 小松菜編

  5. 款冬華 カリフラワー編

  6. 芹乃栄 白子編

  7. 鱖魚群 青梗菜編

  8. 閉塞冬成 ローズマリー編

  9. 金盞香 水菜編

  10. 楓蔦黄 キャベツ編

  11. 水始涸 舞茸編

  12. 霜始降 木耳編

  1. 料理人街

  2. 日本料理 Japanese

  3. フランス料理 French

  4. イタリア料理 Italian

  5. 中華料理 Chinese

  6. 韓国料理 Korean

  7. ベトナム料理 Vietnamese

韓国料理 ジョン・キョンファ 料理の時候 通年料理 新着レシピ

三色チヂミ

「キョンファ・スタジオ」
ジョン・キョンファ

定番のシンプルなチヂミです。

口伝

三色チヂミ(サムセッチヂミ)

皆さんチヂミはご存知ですか?
日本でもだいぶん知られるようになりましたが、韓国では〝チヂミ・チヂム・チヂムプッチ・チヂムゲ・チョン・チョンブッチ〟など地域によって色々な呼び名があって迷ってしまうほどです。


焼肉屋さんなどで見かけるチヂミは〝海鮮チヂミ〟など豪華なものが多いのですが、韓国の家庭で作るチヂミというのは、ニンジンだけ、ニラだけと言ったとてもシンプルなものが多く作られます。
本日は、韓国家庭料理のとてもシンプルな3種類のチヂミをご紹介したいと思います。
料理名のサムセッチヂミのサムセッというのは三色という意味ですので、本日は「ニンジン」「ニラ」「しいたけ」の三つの種類の「チヂミ」です。

具材の下処理

「ニンジン」の皮をむいて千切りにします。
包丁が上手な人はほどほどに、あまり上手ではないと思う人は一生懸命に切ってください。
最近、千切りでスライサーを使う人がいますが、「ニンジン」は手切りが一番美味しくいただけます。

「しいたけ」は、軸と石突きを切り落としてから、薄切りにします。
しいたけはモソッとして切り辛いので手を切らないように注意してください。

「ニラ」は4cmから5cmの適当な長さに切ります。

タネ(生地)を作る

次に「タネ(生地)」を作ります。
基本的には「小麦粉」なのですが、韓国の各家庭では「そば粉」「上新粉」を混ぜたりして、サクッと焼くために色々な工夫をしています。
本日は一番シンプルな「小麦粉」のみのタイプをご紹介します。
ボウルに「小麦粉」をザルなどでふるって入れ、「塩」、溶きほぐした「全卵」を加えて、「水」を分量の8割ほどを入れて混ぜ合わせます。


普通に混ぜ合わせればダマになる心配はありません。
残りの分量の「水」は、ここで「タネ(生地)」の固さに応じて加えます。
「全卵」にはS・M・Lとサイズがあり大きさが違いますので、「水」の分量で「タネ(生地)」の固さを調整するのです。
「タネ(生地)」は、材料「小麦粉180g・全卵1個・水200g」の割合です。
3種類の「チヂミ」を焼きますので、三つのボウルに「タネ(生地)」を分けます。


それぞれのボウルに刻んだ「ニンジン」「ニラ」「しいたけ」を入れてかき混ぜれば「タネ(生地)」の出来上がりです。
「しいたけ」は「タネ(生地)」と混ぜ合わせる、とどんどん吸ってしまいますので、混ぜたらすぐに焼くようにします。
これだけで美味しい「チヂミ」になり、野菜をたくさん摂ることができます。

チヂミを焼く

温めたフライパンに「ごま油」をひき、「しいたけのタネ」をいれますが、「チヂミ」を焼くときに大切なのは、「タネ(生地)」をはじめに素早く平に伸ばすということです。
平に伸ばすにはヘラと手を使います。


「チヂミ」は薄く焼くのが美味しいと言われていますので、昔の韓国では「チヂミ」を分厚くしか焼けないお嫁さんは料理が下手だと言われたものです。
フライパンのヘリから「ごま油」を足しながら強めの火加減で焼きます。
「ごま油」を上からかけてしまいますと油っこくなるだけですので、あくまでもヘリから入れます。


裏面に焼き色が付いて、表面が完全に乾く前に裏返して、フライ返しと布巾などを使って「チヂミ」を薄く引き伸ばします。


表面が焼けて乾いてしまってから裏返すと「チヂミ」が伸びません。
天ぷらは揚げたてが一番ですが「チヂミ」は焼きたてよりも、むしろ時間が経って味が馴染んだほうが美味しいので、韓国では人寄せや法事には欠かせないものでした。
「チヂミ」は、弱火でジワっと火を入れるのは美味しくありませんので強めの火で調整しながらこんがりと焼きます。
タネにもよりますが、一枚の「チヂミ」を焼くのに3分から4分かかります。
焼けましたらザルなどに上げて粗熱を取ります。
「ニンジン」「ニラ」の「チヂミ」も同様にして焼きます。
私の孫たちは「ニンジンのチヂミ」が大好きですので、一度に7・8枚焼いたりします。
「ニラのチヂミ」には、アサリのむき身を入れて旨味を足したりすると、さらに美味しくいただけます。

チヂミのタレを作る

チヂミのタレは「ヤンニョムジャン」もしくは「ヤンニョムカンジャン」と言って「薬味醤油」のことになります。
ボウルに「醤油」「おろしにんにく」「粉唐辛子」「すりごま」「みじんネギ」でかき混ぜます。
「みじんネギ」を入れるとグンと味が良くなりますので必ず入れてください。

盛り付け

「チヂミ」を切り分けますが、縦に切ったものを斜めにずらして並べて切りますと、綺麗なひし形に切ることができます。


全て切り分けましたら器に盛ります。

3種類の野菜を色鮮やかに焼いた〈サンセッチヂミ〉完成です。

  材料〈3枚分〉

 材料

にんじん 1/ 2本 (60g)/ 生しいたけ 3 枚 (50g)/にら 1/ 2束 (60g)/こま油 適星

〈A〉

小麦粉 180g/塩 小さじ1/ 2/卵 1個/水 約200ml

〈B〉

しょうゆ 大さじ3/すりこま(白)大さじ1/粉とうがらし(韓国産)小さじ1 /おろしにんにく 小さじ1/2/みじんねぎ 適量

 

作り方

① にんじん、しいたけは薄切り、にらは4~5センチの長さに切る。
② <A>生地を作る。小麦粉はふるってボールに入れ、塩を加える。そこへ溶きほぐした卵と、水は2回に分けて、泡立て器で手早く混ぜ合わせる。(生地が固いようなら水を加える)。生地を3つのボールに分ける。
③ ②のボールに①の野菜をそれぞれ量をみながら加え、混ぜ合わせる。
④ フライパンをあたため、ごま油をひき、③を1種類ずつ焼く。はじめは、強火で薄く平らにならし、焼き目がついたら表面が完全に乾く前に裏返す。返したらフライ返しで押さえつけ、薄くのばす。あとは弱火で両面に火を通す。
⑤ 3種類焼きあがったら盆ザルの上で粗熱をとる。
⑥ 形をそろえて切り、器に盛り付ける。
⑦ <A>ヤンニョムカンジャンを混ぜ合わせ、⑥に添える。

野菜はあまり細く切る と歯こたえがなくなる。
小麦粉をふるってから混ぜるとだまになりにくい。
しいたけは 生地と混ぜたら水分を吸っしてまうのですぐに焼く。
生地に水を入れる時は一度にいれず1、80mlぐらいを目安に入れ、混ぜてから生地の固さに応 じて、残りを加える。
にらのチヂミに、あさりのむき身を入れても美味しい。

料理塾

関連記事