「キッチン」
鈴木珠美
うす切りの豚肉を使った柔らかいベトナム風トンカツ
口伝
ベトナミーズとんかつ
この料理は私がベトナムに料理留学をしているときに、ハノイの料理教室で習ったメニューです。
ベトナムはかつてフランスの植民地でしたので、フランスの食文化が根付いています。
フランスで食べられているカツレツをベトナム風にアレンジした一品です。
肉の下処理
まず「香菜」の根元をカットして、細かくみじん切りにします。
「香菜」はデトックス効果がありますので生で食べるだけではなく、このように下味に使ったり、茎の部分は炒め物にしたりして美味しく召し上がっていただけます。
ボウルに「香菜」「赤玉ねぎ/普通の玉ねぎでも可」「にんにく」のみじん切りを入れ、「塩」「砂糖」「ヌクマム」と、少し多めの「粗挽き黒胡椒」を加えて混ぜ合わせます。
本日使用します肉は「豚肩ロース肉」で、スライスではなく生姜焼き用などの5mmくらいの厚さのものを使います。
「豚肩ロース肉」に、先ほど作った「香味野菜の調味料」を塗りつけて15分ほど置きます。
塗りつけた「豚肩ロース肉」は、ミルフィーユ状に重ねておきますと、良く下味がつきます。
まず「パン粉」に香ばしさをプラスするために「黒ごま」を混ぜます。
「豚肩ロース肉」に「小麦粉」を付けて「卵」に潜らせ、「黒ごま入りパン粉」を押し付けるようにしてしっかり付けてから、振って余分な「パン粉」は落とします。
日本のトンカツのように肉が厚くないので、揚げる時間も短くてすみます。
とんかつを揚げる
170度の油で、衣をつけた「豚肩ロース肉」を揚げますが、油はフライパンに肉がひたひたになる程度の量で構いません。
衣がキツネ色になるくらいまで揚げます。
今日ご紹介します「べトナミーズとんかつ」は、ご飯はもちろんのこと、パンに挟んでカツサンドに、ベトナム風にフランパンに挟んでも美味しく召し上がれます。
盛り付け
揚げた「とんかつ」は食べやすい大きさの4分の1くらいに、キッチンバサミや包丁でカットして皿に盛ります。
肉には香味野菜で下味をつけていますので、ソースなしで召し上がれますが、お好みで辛味のアクセントとして「チリソース」などで召し上がってもよろしいかと思います。
ありましたら「香菜」を添えて出来上がりです。
香味とサクサクの食感をお楽しみください〈ベトナミーズとんかつ〉の完成です。
材料〈2人前〉
材料 |
豚肩ロース肉(生姜焼き用) 4枚(200g)/小麦粉 適量/溶き卵 1個分/パン粉(ドライ) 2カップ/黒ごま 大さじ2 |
〈A〉 |
赤玉ねぎ 大さじ2/香菜 1茎分/にんにく 大さじ1/2/ヌクマム 小さじ2/砂糖 小さじ1/2/塩 小さじ1/4/黒こしょう(粗挽き) 少々 |
作り方
【下準備】
・赤玉ねぎ、香菜、にんにくをみじん切りにする
① ボールに<A>を入れ混ぜ合わせる。
② 豚肉は1枚ずつ広げ両面に①を少量ずつ均一に塗り、15~20分おき下味をつける。
③ パン粉に黒ゴマを混ぜる。②の豚肉に小麦粉、溶き卵、パン粉の順で衣をつける。
④ 鍋に170℃のくらいに揚げ油を熱し、両面がきつね色になるまで揚げる。食べやすい大きさに切り、器に盛り、香菜を添える。好みでチリソースをつけていただく。
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