「よだれ鷄」
飯田徹也
料理のおともに。ふっくらふわふわの中華風蒸しパン
口伝
花巻
「花巻」は日本風に言いますと中華風蒸しパンです。
タレの多い中華料理でタレにつけたり料理を挟んだりして食べます。
生地を作る
ボウルに「強力粉」「薄力粉」「ベーキングパウダー」「ドライイースト」をザルでふるったものを合わせます。
これに発酵させやすく常温に戻した「水」「牛乳」「砂糖」を合わせたものを加えます。
「砂糖」が沈んでいますのでかき混ぜながら加え練ります。
最初はボソボソした状態で練りにくいのですが、練っていくうちに徐々にまとまってツヤが出てきます。
よく言われますように〝耳たぶ〟くらいの固さまで5分ほど練りますとしっとりとしてきます。
「生地」がひとつにまとまりましたら、「ラード」を加えてさらに練りこみます。
サラダ油でも構いませんが、香りをつけたいので「ラード」を使用しています。
「ラード」が馴染みましたら台の上で練ります。
「生地」が指で押して戻るくらいの柔らかさになったら練りは終わりです。
この「生地」をボウルに入れてラップをし、少し温かいなと思う場所(60度が理想です)に6時間ほど置きますが、発酵した「生地」が2倍くらいになったのが目安です。
生地を作る
2倍に発酵した「生地」を半分に切り、仕上がりがツルツルになるように切り目を中にしてまとめます。
打ち粉をして軽く手のひらで伸ばして、麺棒で1mmくらいの薄さになるまで手前から奥に伸ばします。
長方形になるように伸ばして、手で確認しながら生地の厚さが均一になるようにします。
伸ばしたら余分な部分を切り落として長方形にします。
「生地」の表面に刷毛などでサラダ油を塗ります。
これは蒸しあがりの際に折り目が綺麗に出るようにするためですので、薄く塗ってください。
最初に「長方形に切った生地」の手前の端を少し折り曲げて、奥へ巻きます。
巻けましたら繋ぎ目を下にして16等分にカットします。
16等分にしましたら、2個をくっつけて両はしを親指と人差し指で押しつぶしながら引っ張り、指を持ち替えて両方をひねり最後につなぎ目を押さえて閉じるようにして成形します。
このようにして花のに見立てて作りますので「花巻」と呼ばれます。
簡単な作り方としては、2個を重ねて箸で真ん中を押すだけでも「花巻」の形にはなりますが、慣れてしまえば両方とも時間は変わりませんので諦めずに手で作っていただければと思います。
花の形に成形したものはクッキングシートを敷いて並べ二次発酵させます。
発酵中に乾燥しますので霧吹きをしておきます。
これも60度くらいの温かいところに置いて「生地」が2倍くらいになるまで発酵させます。
ここでしっかり発酵させないと蒸した時に綺麗な折り目が出ず綺麗な花の形になりません。
発酵した「生地」をセイロで蒸します。
強火で約8分ほど蒸しましたら出来上がりです。
このままでも美味しいのですが、タレの多いいエビチリや酢豚などのソースをつけて食べていただくとより美味しく召し上がれます〈花巻〉の完成です。
材料〈10個分〉
〈A〉 |
薄力粉 350g/強力粉 100g/ベーキングパウダー 8g/ドライイースト 8g |
〈B〉 |
上白糖 70g/牛乳 150g/水 75g |
ラード 30g |
作り方
① <A>を合わせてふるっておく。
② <B>を合わせて、常温に置いておく。
③ ①と②を合わせ、練る。
④ 全体的になじんだらラードを入れ、さらに練る。
⑤ ボウルに入れ、ラップをして60℃で発酵させる。生地が2倍くらいに膨らんだら成形に移る。
(成形)
① 生地を長方形型に1mmくらいの薄さにのばし、表面に油をぬる。
② 端から巻いていき、包丁で16等分にカットする。
③ 二つの生地を合わせ端のほうを持ち、ねじり合わせる。
④ クッキングシートに並べて発酵させる。
⑤ せいろで強火で8分蒸す。
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