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中華料理 田村亮介 料理の時候 通年料理 新着レシピ

鶏の北京ダック風

「慈華」
田村亮介

手軽な鶏肉を使い、皮は食パンで再現しました

口伝

鶏肉の北京ダック風

中国料理を代表する北京ダックは、皆さんとてもお好きだと思います。
北京ダックは、本来アヒルを1羽のそのまま窯で焼き上げますので、家庭で作るのはとても大変です。
それを本日は鶏もも肉を使って簡単に、そしてパーティーなど色々な場面で使えるようなレシピにしてありますので、ぜひとも作ってみてください。

鶏もも肉の下処理

「鶏のもも肉」は身の方に軟骨やスジがあることがあるのでそれらを処理します。
軟骨は身を手で触ってみると硬い骨があるのがわかります。
これがあると口に残りますので、この軟骨を取ってあげます。
「鶏もも肉」を全体的に触って軟骨を取ったら、筋や血管が残っていたりしますのでそれらも取り除きます。


この段階で「鶏もも肉」に切れ目を入れておくと、焼いた時に縮みにくく火が入りやすくなります。
「鶏もも肉」はももの部分を開いて売られています。
やや肉の薄い方が〝すね〟、厚い方が〝もも〟に近い方です。
〝すね〟と〝もも〟にかけて繊維が走ってますので、この繊維を断ち切るように切れ目を入れます。
すね側の方がもも側よりも繊維質が強いので、すね側に深めに包丁を入れるようにします。


繊維を断ち切った「鶏もも肉」に「塩」と「胡椒」を全体的に振り軽く揉んで下味をつけます。
さらに、香ばしい香りときれいな焼き色を付けるため皮側に「醤油」を手で薄く塗ります。

鶏もも肉を焼く

「鶏もも肉」を皮目から焼いていきます。
フライパンに皮目だけが油に入るぐらいの量の油で中火でゆっくりと焼いていきます。


まず皮目の水分を抜きながら、皮と身の間にある余分な脂を落として綺麗にこんがりと焼きます。
皮面がこんがりときつね色の焼き色になったところで、裏返します。
火はだいたい5割ぐらい入っている状態です。
1分ほど中火で焼きましたら、一度取り出して余熱で火を入れます。
皮面はカリッと、身はジューシーに仕上げます。
通常肉をバットなどで休ませる際には蓋などをしますが、この料理は蓋をしてしまうと、どうしても水分が戻ってきて皮面が柔らかくなってしまいますので、このままの状態で5分ほど休ませます。

付け合わせ

「キュウリ」を5センチの長さに切って細切りにします。
次に「ねぎ」を5センチの長さに切ったら、内側は取り出して外側を細切りにして「白髪ねぎ」にします。


「北京ダック」につける甘味噌は、酸味を加えてさっぱりと召し上がっていただくために「梅干し」を混ぜます。
「梅干し」の種を取り除いてから、包丁で粗みじん切りにします。
粗みじんにした「梅干し」を中華甘みその「甜麺醤」とよく混ぜ合わせれば「北京ダック」用甘みその出来上がりです。
市販の甜麺醤は、ちょっと濃度が硬かったりする時があるので、その場合はゴマ油を少量入れて伸ばすと使いやすくなります。


本来「北京ダック」を包む皮は小麦粉を練ってのばして焼き上げるのですが、今回はサンドイッチ用のパンを使います。
もちろん通常の食パンでも結構ですが、その場合は耳を落として使います。
このままの包むと割れてしまいますので、麺棒のようなもので延ばします。
延ばすだけですので、お子さんでも出来ますので一緒に作れば楽しい時間となります。


ポイントは、あまり力を入れすぎると途中で切れてしまったりすることがありますので、ホドホドの力で均等に延ばすことです。

仕上げ

先ほど余熱で火を入れていた「鶏もも肉」の仕上げにもう一度皮を焼いてぱりっとさせます。
フライパンに先ほど焼いた時に残っている油を使って、皮目を中火で1分ほど焼くとコンガリとした焼き色が付いて皮がカリっとしましたら、引っくり返して身の方をサッと30秒ほど温めれば出来上がりです。


焼き上がりました「鶏もも肉」を1センチ幅くらいに切り分けます。
器に「鶏もも肉」「キュウリ」「白髪ねぎ」を盛り、「パンを延ばしたクレープ」と「甘みそ」を添えて出来上がりです。

皮はカリッと中はジューシーに、家庭で簡単にできる〈鶏の北京ダック風〉完成です。


材料〈2人前

材料

鶏もも肉 1枚/塩 少々/こしょう 少々/しょうゆ 小さじ1/ 2/
サラダ油 適量/きゅうり 5cm/長ねぎ 5cm

サンドイッチ用食パン(耳なし)6枚/ベビーリーフ (お好みで)適量

〈甘みそ〉

梅干し(塩分の少ないもの)1個/ 甜麺醤 (※ 1)大さじ2/こま油 適量

※1_ 甜麺醤は小麦粉に麹を加えて発酵させた甘いみそ

作り方

① 鶏肉は余分な筋や軟骨があれば取り除き、深さ5㎜の切り目を繊維に対して垂直に数本入れる(スネに近いほうを多めに)。塩、こしょうを振り、皮側にしょうゆを手で塗る。
② フライパンにサラダ油を深さ5㎜程度(鶏肉の皮全体が浸かる程度)注ぐ。鶏肉の皮目を下にして入れ、中火にかける。パチパチと音がしてきたら、弱火にする。
③ 鶏肉を動かさないでじっくりと焼き、5分ほどして鶏皮に香ばしい焼き目がついたら裏返す。1分ほど焼いたらバットに取り出し、あたたかい場所で5分ほど休ませ、余熱で火を通す。フライパンは洗わないでおく。
④ きゅりは細切りにする。長ねぎは縦に1本切り目を入れて、外側の白い部分だけを細切りにする(白髪ねぎ)。
⑤ <甘みそ>を作る。梅干しは種を取り除き、庖丁で粗くたたく。甜麺醤と混ぜ合わせ、かたいようなら、ごま油を適宜足してのばす。
⑥ 食パンは、1枚ずつ麺棒で薄く均等に伸ばす。
⑦ ③のフライパンを中火で熱し、鶏肉の皮目を下にして入れる。1分ほど焼いたら裏返し、30秒ほど焼いたら取り出す。幅1㎝に切り分ける。
⑧ ⑦、④、⑥を器に盛り合わせ、⑤の<甘みそ>を添え、お好みでベビーリーフをあしらう。食パンに<甘みそ>を塗り、鶏肉、きゅうり、長ねぎを包んでいただく。
① で 鶏肉の皮にしょうゆを塗っておくと、きれいな焼き色がつ く。
③ で鶏肉の皮がフライパンから浮いている部分があれば、上から軽く押すと 均等に焼き色がつく。
③ で鶏肉を休ませる際はそのままで。ラップなどをかけると蒸れて、 鶏皮がふやけてしまう。
⑥で食パンをのばす際は、力を入れ過ぎると破れるので注意する。
⑥で麺棒がない場合は、ラップの芯などで代用する。

 


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