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日本料理 浅見健二 料理の時候 通年料理 新着レシピ

うずらのお椀

「銀座あさみ」
浅見健二

鴨肉や鶏肉でも同様に楽しめます

口伝

うずらのお椀

「うずら」の肉は骨と両方叩いてミンチ状にしたものを使います。
多少癖がありますので、味噌と酒を入れて味を整えます。
「うずら」の肉が手に入らない場合は、〝合鴨〟もしくは〝鶏肉〟でも代用できます。

うずらのツミレを作る

「うずら」の肉と骨をそれぞれ〝二度挽き〟したものをすり鉢に入れ、あたり棒でよく混ぜ合わせます。
「赤味噌」と「白味噌」を加えて軽く混ぜてから、「日本酒」「卵黄」「濃口醤油」「粉山椒」「砂糖」を加えて良く混ぜ合わせます。
さらに、「葛粉」を「出汁」で溶いて加えてかき混ぜます。
このままでは少し柔らかいので、「パン粉」を加え、あたり棒ではなくてゴムベラで混ぜます。
タネを握った時にしっかり形が残るまで「パン粉」を加えます。
鍋に「水」と10cmくらいの「出汁昆布」2枚から3枚と「濃口醤油」を入れて沸騰しましたら、すり鉢の「うずら」の肉を左手に取り、人差し指と親指で丸く取って、右手に持ったスプーンですくい団子にして、鍋に落とします。


沸騰しましたらアクを取りながら中火で火が通るまで4分から5分煮ます。

お椀の仕上

粟麩」を一番出汁でさっと煮ます。
「京人参」を桂剝きにしてからなるべく細い千切りにし、茹でてから水に浸けておきます。
「京人参」の千切りは細かく刻むほど、まとまりやすくなります。


「うぐいす菜」は根のヒゲつきのまま茹でて使います。


鍋に「一番出汁」を入れて10cmくらいの大きさの「出汁昆布」を加えて火にかけます。
茹でた「京人参」「うぐいす菜」を一番出汁にさっとくぐらせ温めます。
お椀に火を入れた「うずら団子」を2個、「粟麩」手前にひとつ添えます。
「京人参」は先をすっと尖らすようにして置き、その上に「うぐいす菜」をのせます。


最後に、吸い口の「ゆず」の皮を少し厚めにむいて(白い部分があっても構いません)、扇型に切り上に乗せて、「一番出汁」を注げば出来上がりです。

癖のあるうずらの肉を味噌や山椒で香り高く仕立てました。ふわっとしたツミレは鍋の具材としてもオススメです〈うずらのお椀〉完成です。

  材料〈4人前〉

材料

〈うずらのつみれ〉作りやすい量
うずらひき肉(正肉と骨の2度びき)(※1)5羽分(500g)/赤みそ 大さじ1/白みそ 大さじ1/酒 1/2カップ/卵黄 3個分/しょうがのすりおろし 大さじ1/しょうゆ 大さじ1と1/2/粉山椒 小さじ1/砂糖 大さじ1/葛粉 大さじ1と1/2/一番だし 1/2カップ/パン粉 1/2~1カップ

〈あしらい〉
粟麩(厚さ1㎝に切ったもの)4切れ/京にんじん 7㎝/うぐいす菜(※2)8本/ゆず皮(扇形に切ったもの)4枚

〈つみれの煮汁〉

水 4カップ/昆布(10㎝)2~3枚/しょうゆ 大さじ2

〈吸い地〉

一番だし 720ml/昆布(10㎝)1枚

※1.うずらを骨ごと2度びきにしたもの。うずらは骨が細いので、骨ごといただける。鴨ひき肉または鶏ひき肉500gで代用可能。
 
※2.うぐいす菜は、「京の伝統野菜」に認定されている早生小かぶの一種。江戸時代中期に「天王寺かぶ」から選抜・育成された品種とされ、早春のうぐいすが鳴く頃に収穫されることからこう呼ばれる。

作り方

 
① 〈うずらのつみれ〉を作る。すり鉢にうずらひき肉を入れ、すりこぎで軽くあたる。材料の白みそ~砂糖までを順に加えていき、そのつどあたる。
 
② 葛粉を一番だしでよく溶き、①に加えてさらにあたる。ゴムべらに持ちかえ、パン粉を少しずつ加えながら混ぜ、手で丸められる程度の固さに調整する。
 
③ 鍋に〈B〉を入れて火にかけ、煮立ったら②を一口大に丸めて入れる(約30個分)。再度煮立ったら中火にし、アクを除きながら4~5分煮て火を止め、そのまま冷ます。つみれは汁気をきった状態で冷凍保存可能。
 
④ 粟麩は塩少々(分量外)を加えた適量の一番だし(分量外)で温め、取り出しておく。京にんじんは、適量をかつらむきにしてから千切りにし、熱湯でさっとゆでて水に浸けておく。うぐいす菜は熱湯でさっとゆでておく。
 
⑤ 〈吸い地〉を作る。別の鍋に一番だしと昆布を入れて火にかけ、温める。味をみて、足りなければ塩適量(分量外)で調味する。
 
⑥ お椀にうずらのつみれ2個、粟麩1切れを入れる。水気をきった④の京にんじん1/4量とうぐいす菜2本を、それぞれ⑤の吸い地にくぐらせてからお椀に加え、ゆずの皮1枚を乗せ、吸い地を1/4量注ぐ。残りも同様にする。

パン粉は少しずつ加えていき、手で丸められる固さになったらそれ以上は加えない。
煮たつみれは、汁気をきった状態で冷凍保存が可能。鍋の具材などに使用してもよい。

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