「キッチン」
鈴木珠美
手軽にたっぷり野菜を摂れる!失敗しない巻き方のコツも伝授
口伝
生春巻き
日本ではベトナム料理というと「生春巻き」がポピュラーですが、ベトナムの南部ホーチミンで食べられる料理です。
ハノイなど北部に行くとこの「生春巻き」を食べたことがないという人も結構居ます。
本日は「ライスペーパー」を水で戻して、たっぷりの野菜とハーブを巻いてお肉などを一口で食べられるヘルシーフード「生春巻き」をご紹介します。
具材の下処理
まずは具材となる「エビ」を茹でます。
沸騰したお湯に「酒」「塩」を加え、殻付きのエビを入れます。
「エビ」がうっすら赤くなりましたら、火を止めて、余熱で火を通します。
次に沸騰したお湯に「塩」「酒」を加えて、「豚バラ肉」を入れて、お肉が白っぽくなるまでしっかり火を通してから、キッチンペーパーなどにのせて、粗熱と水分を除きます。
本日は「豚バラ肉」を使いましたが、しゃぶしゃぶ用の豚ロースなどを使っていただいても結構です。
「生春巻き」は、サラダ同様水分を嫌いますので「野菜」や「ハーブ」「豚バラ肉」「エビ」など素材の水分はキッチンペーパーなどでしっかり水を切って準備してください。
「エビ」は指でつまんで弾力がありましたら中まで火が通っていますので、ザルにあけ、殻付きのまま粗熱を取ってから、殻を剥きます。
殻付きのまま茹でて、殻付きのまま粗熱をとることで「エビ」の身が縮むのを防ぎます。
粗熱が取れてからを剥いた「エビ」を縦半分に切ります。
次に「きゅうり」の天地(両端)を落として半分に切り、さらに四等分してから、実の種の部分を取り除きさらに半分(最終的に八等分)に切ります。
こうすることで、「きゅうり」のシャキシャキとした食感が出ます。
タレは、「マヨネーズ」に「豆板醤」を加えた少しピリ辛の「豆板醤マヨネーズソース」と市販のタイの「スイートチリソース」の2種類を用意しました。
生春巻きを巻く
「ライスペーパー」には、ザラザラした面と、光沢のあるツルツルの面がありますが、ザラザラの面に具材をのせます。
「ライスペーパー」を巻く〝まな板〟は、木製のものでしたら少し濡らして、プラスチック製の場合は濡らした布巾を敷いてその上で巻くようにします。
流しの冷たい流水で「ライスペーパー」の全体を濡らしてから、まな板にツルツルの面を下にして置きます。
「ライスペーパー」の手前に「大葉」「きゅうり」を置き、きゅうりと同じ長さに切った「万能ネギ」、「豚ばら肉」をきゅうりの長さに合わせるようにして置きます。
巻き終わりの手前(ライスペーパーの奥側)に、オレンジ色の方の断面を下にして、同じ向きにして「エビ」を置きます。
「豚ばら肉」の上に「グリーンカール」を食べやすい大きさにちぎってのせます。
「レタス」などを使う場合は、千切りにすると巻きやすくなります。
手前からしっかり空気が入らないように「ライスペーパー」を「エビ」の手前まで巻きます。
手前まで巻きましたら、左右の両端を内側に折り込んでから、そのまま「エビ」を巻き込みます。
これで、「エビ」のオレンジの鮮やかな面が表に出て綺麗に巻くことができます。
本日は「大葉」「万能ネギ」でご紹介しましたが、「揚げ魚」や「蒸し魚」、味付けした「ひき肉」など、お好みの具材を巻いて楽しんでください。
太巻き寿司の具材を海苔ではなく「ライスペーパー」で巻くというのも子供たちに好評です。
すぐに召し上がらない場合は、ラップに包んで冷蔵庫で保存しますと、数時間保ちます。
巻いたままでも構いませんが、半分に切っていただいて、お皿に盛り付け香菜(シャンツァイ)を飾っていただければ完成です。
手軽に野菜がいっぱい食べられる「生春巻き」できました。
材料〈2人前/4本分〉
材料 |
ライスペーパー (直径28cm位) 4枚/豚バラしゃぶしゃぶ用肉 120g/えび(殻つき) 4尾/きゅうり 1/2本/小ねぎ 8本/グリーンカール 4枚/青じそ 8枚/酒、塩(ゆで湯用) 各適量 |
<A>ピリ辛マヨネーズ |
マヨネーズ 大さじ2/豆板醤 少々/スイートチリソース 適量 |
作り方
① 豚肉は、塩と酒を加えた熱湯で火を通し、ペーパータオルで水気を押さえて10cm長さに切る。
② えびは、塩と酒を加えた熱湯に入れ、再沸騰したら火をとめ、そのまま余熱で火を入れる。冷めたら殻をむいて、厚みを半分に切る。
③ きゅうりは縦8等分にし、種をそぎ取る。
④ 小ねぎは10cm長さに切り、グリーンカールは4等分くらいにちぎる。
⑤ <A>を混ぜ合わせて、ピリ辛マヨネーズを作る。
⑥ ライスペーパーを水でもどし、具材を巻く。
⑦ ⑥を半分に切って器に盛る。⑤のピリ辛マヨネーズ、またはスイートチリソースをつけていただく。
◆豚肉の水気が残っていたりグリーンカールが大きかったりすると、ライスペーパーが破けやすくなる。
◆えびは殻つきのままゆでて、余熱で熱を通すとかたくならない。
◆ライスペーパーはツルツルとした面が表側になる。
◆えびは赤い色が透けてみえるよう、巻き終わりの位置にバランスよくおく。
◆巻きはじめをきつくして、空気が入らないように巻くと、きれいに仕上がって食べやすくなる。
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