「銀座あさみ」
浅見健二
定番の出汁巻玉子をピリリとしびれる大人の味に
口伝
出汁巻玉子
「卵」は溶いた後に目の細かいザルで濾していただくと、キメの細かい口当たりの良い「玉子焼」となります。
「出汁」は通常お吸い物に使う一番出汁に「薄口醤油」を少々入れたものを用意します。
本日は「出汁巻玉子」と一緒に召し上がっていただく、山椒を佃煮にした「有馬山椒」と「大根おろし」も用意しました。
出汁巻玉子を作る
「出汁」を「溶き卵」に入れ混ぜ合わせ「卵液」を作ります。
玉子焼き器をよく熱します。
火加減は中火に近い状態で焼きます。
ペーパータオルに浸した「サラダ油」を、玉子焼き器に満遍なくひきます。
箸に「卵液」つけて垂らしチリチリという音で焼けましたら、玉子焼き器が温まっている証拠です。
お玉で「卵液」を注ぎ、満遍なく火が当たるように玉子焼き器を動かします。
気泡が出てきましたら、箸先で潰します。
A.表面が乾き切る前に、向こうから手前に巻きます。
B.巻いた玉子を向こう側に寄せて、手前に油を引きます。
C.手前に卵液を注ぎます。
D.先に巻いた玉子の下にも卵液を入れ、再び表面が乾き切る前に手前に巻きます。
このAからDを繰り返して焼き上げます。
焼き上がりましたら、濡らした巻き簀(す)の上に乗せ、形を整えてから、粗熱を取ります。
「出汁巻玉子」は巻き簀に巻いて形を整えることによって切り分けやすくなります。
「大根おろし」は、おろしたら汁気を捨てずにそのまま置いて、使う直前に軽く水気を絞って、つけ汁と一緒に「有馬山椒」と混ぜます。
粗熱の取れた「出汁巻玉子」をお好みの大きさに切り分けて、この上に「有馬山椒を混ぜた大根おろし」を乗せレば出来上がりです。
有馬山椒と大根おろしの組み合わせでピリリと美味しい〈出汁巻玉子〉完成です。
材料〈1本分〉
材料 |
卵 10ヶ/出汁(一番だし) 300cc/薄口醤油 15cc/サラダ油 適量/大根おろし 1/4本/有馬山椒 10g |
作り方
① 卵をとき、目の細かいザルで漉しておく。その中に一番出汁(300cc)、薄口醤油を入れ混ぜておく。
② 卵焼き用フライパンにサラダ油をひいて熱し、①を適量流し入れ、泡を潰しながら、なべを動かしてまんべんなく焼く。
③ 中~強火で焼き、下が焼けてきたら、向こう側から手前に巻いて、形を整え向こう側に卵を移動させたら油をひき再び卵液を流しいれる。巻いた卵を持ち上げ、下に卵液を流し込み、同様に何回か焼いていく。
④ 焼きあがったら、濡らした巻きすで巻いて形を整える。粗熱が取れたら食べやすい大きさに切り、器に盛る。
⑤ 大根をすり、水気を少しきった大根おろしの中に有馬山椒を混ぜる。卵焼きの上にのせ完成。
(大根おろしは直前にする。)
※ 焼くときは、出てきた泡の部分を菜箸でつぶして、焼けていない卵液を下にまわしながら焼くとよい。
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