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  11. 金盞香 水菜編

  12. 楓蔦黄 キャベツ編

  1. 料理人街

  2. 日本料理 Japanese

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ピッサラディエール

 

モルソー」
秋元さくら

冷凍パイシートで作る南仏生まれのピザ。パーティ料理に!

口伝

ピッサラディエール

私が考えるパーティのおもてなしのひとつとしてパイ料理がまず頭に思い浮かびます。
家庭でパイを作るには、焼くのに時間がかかったりして大変で難しいという印象があると思いますが、お子様と一緒に楽しみながら作ることも可能なほど簡単なパイ生地を使った南フランスのピザのような郷土料理「ピサラディエール」をご紹介します。
ピッサラディエールPissa Radière_ニース周辺の名物パイ。プロヴァンス地方の調味料ピサラの派生語。
この料理のふたつのポイントは、スーパーで売られている冷凍のパイシートを程よく立ち上がるように伸ばすこね方と、玉ねぎをしっかり飴色になるまで炒めることです。

玉ねぎを炒める

「オリーブオイル」「バター」「にんにく」「ベーコン」と一緒に冷たい状態の鍋に入れてから火をつけ「バター」が溶けて「オリーブオイル」と全体に絡まったら、「玉ねぎ」2個分をスライサーでカットしたものを加えます。

「玉ねぎ」は分量が1/6になる位まで炒めますので、たっぷり使用します。
「玉ねぎ」が炒まり始めるまで少し時間が必要ですが、それまでは強火にして、くたっとしてきましたら火を弱めて焦げないように注意しながら炒めます。
「玉ねぎ」を炒める時には最初に「塩」をしますと水分が出やすく時間短縮につながります。
「玉ねぎ」がくたくたになるまで炒めるのには、10分から15分ほど時間がかかりますが、少し水分を加えると焦げることなく早めに炒まりますし、電子レンジで3分ほど熱してから炒めても時間を短縮することができます。
中強火くらいで炒め続けて「玉ねぎ」の分量が1/6くらいで飴色になりますと旨味の塊になります。
レストランでは、この飴色になった「玉ねぎ」を冷凍保存してソースや煮込み料理に加え旨味の補いや隠し味にするほどです。
今回はこれを料理のメインとして使います。

パイシートを伸ばす

キッチンの台に「打ち粉」をして、「冷凍パイシート」を2枚に重ねてから折りたたんで、麺棒などで層を崩すようにして伸ばします。
パイシートをそのまま焼きますと、生地がふっくらと立ち上がった状態で焼き上がりますが、生地を伸ばして焼くと膨らみを抑えることができます。
「打ち粉」をしながら20cmから25cm角の四角形になるように伸ばしましたら、クッキングシートを敷いた鉄板の上に置きます。

パイを焼く

「パイ生地」の上に、外側1cmほどを残して、先ほど炒めた「玉ねぎ」を全体に均一にのせます。


180度のオーブンに15分から20分入れて焼き、外側の部分がほんのり色付くくらい火を入れて下焼きとします。
ツヤを出すために、下焼きしたパイ生地の四隅の端に卵黄の溶き卵(ドリュールdorure)を塗ります。


アンチョビを線を描くように格子状に並べます。(並べ方はお好みで)


さらにブラックオリーブを散らし、これも好みでハーブなどを散らします。
飾り付けが終わったら、220度のオーブンで4分から5分焼きます。
適当な大きさにカットして皿に盛りクレソンなどを添えても華やかです。

飴色の玉ねぎが美味しいパーティを盛り上げる〈ピッサラディエール〉の完成です。

  材料〈4人前〉

材料

冷凍パイシート 2枚(200g)/玉ねぎ(薄切り) 2個/ベーコン(短冊切り) 40g/バター 大さじ1/オリーブ油 大さじ3/にんにく(みじん切り) 少々/ドライハーブ 少々(タイム、オレガノ、バジルなど)/アンチョビフィレ 10枚/黒オリーブ(種抜き) 10粒/卵黄 1個/塩・こしょう 適宜

作り方

① フライパンにオリーブ油とバターを入れ、にんにくとベーコンを炒める。
香りが出てきたら、玉ねぎを入れて、軽く塩をふり、あめ色になるまで15~20分以上根気よく炒める。
※最初は中・強火~強火で、しんなりしてきたら、少し火を落として、じっくり時間をかけて中まで火を入れていく。
② 冷凍パイシートを2枚重ねにし、生地の下と表面に軽く打ち粉をして麺棒で厚さ2~3mm、縦横が約20×25cmの四角形になるようにのばす。
③ オーブンシートを敷いた天板にパイシートをのせ、1のあめ色玉ねぎを、4辺のふち2cmほどを残して全体に均一にのせる。
④ 180℃のオーブンで15~20分ほど焼き、パイ生地に色がついてきたら一度取り出し、生地のふち(玉ねぎがのっていない部分)に卵黄を塗る。アンチョビとオリーブ、ハーブをのせ、再度220℃のオーブンで4分~5分ほど焼く。

ずっと炒め続けていると疲れるので、時間を短縮したい人は、最初に3分間ぐらい電子レンジにかけてから炒めると、数分で玉ねぎがあめ色になる。
生地をのばす際、今回は家庭のオーブンに入る天板に合わせて20×25cmにしたが、丸型や横に長い長方形など形状はお好みで。
パイ生地に卵黄を塗ると、ツヤが出てきれいに仕上がる。焼き色ににムラができないよう、均一に塗るようにすること。仕上げに好みでハーブを散らしてもOK。
あめ色玉ねぎは冷凍保存ができるので、多めに作ってストックしておくと便利。カレーやシチューなど、さまざまな料理の旨味の隠し味として使える。
ピサラディエールは、あめ色玉ねぎ、アンチョビ、オリーブを使った南仏生まれのチーズなしのピザ。本来はパン生地を使うが、ここでは家庭でも作りやすいよう、冷凍パイシートを使用。サクサクと軽やかな仕上がりで、お酒のつまみにも来客やパーティにも○

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